主人公の河野は代行返上による市場への売り圧力を緩和するスキーム作成に着手するが、そこにヘッジファンドが立ちはだかる。一方、代行返上に向けて伝統ある企業の年金基金で地道に働く人々が努力している。物語は河野と妻由子のすれ違い、小規模証券会社の経営者とその娘理美、河野の高校時代の友人多田がヘッジファンドのマネージャとして登場、勧善懲悪の単純なストーリーではあるが、代行返上で引き起こされる金融市場のリスクを解説する。社会保険庁の杜撰な保険情報処理、ハゲタカのような外資系ファンド、遅れた企業年金基金担当者という図式は単純だが分かりやすいともいえる。すっと読める。
代行返上〔文庫版〕 (小学館文庫)
読書日記 ブログランキングへ
最新の画像もっと見る
最近の「読書」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事