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意思による楽観のための読書日記

老化と脳科学 山本啓一 ***

脳の仕組みを解説して、老化と記憶力低下、認知症発症のメカニズムについて説明。好ましい食生活、日常の振る舞いについてアドバイスをしてくれるという有り難い一冊。

脳の中で情報処理機能を担う大脳が発達すると知能が高まり複雑な運動もこなせるようになる。大脳の中央には深い溝があり左右の半球に分かれ、脳梁などでつながる。外側には中心溝、外側溝、頭頂後頭溝という溝があり、前頭葉、頭頂葉、後頭葉、側頭葉の領域に分けられる。前頭葉は意思や思考、手足を動かす運動野、言語発声に関わるブローカー野がある。頭頂葉には全身からの触覚情報を受け止める感覚受容野があり、後頭葉には資格情報が集まる視覚野、側頭葉には聴覚情報を集める領域と言語理解のウェルニッケ野がある。大脳の内部には基本的機能を司る大脳辺縁系、海馬、扁桃体、大脳基底核があり、記憶を司るのは脳の真ん中、深い底に位置する海馬である。新たな記憶を司るのが海馬で、海馬に障害が生じると新しくものを覚えられなくなる。

認知症の症状の始まりは、新しいことを覚えにくくなることで、海馬神経細胞の老化が認知症に関係してくる。海馬神経物質の活性化物質が加齢で減少する、不活性物質が増えることが原因。活性化のために若い人の血漿を注入することが施策の一つとして検討されたが詳細は不明。不活性化には老化細胞の存在、炎症反応が考えられる。これらから、アミロイドβの存在を取り除く、モノクローナル抗体を治療薬とすることなどが考えられている。炎症反応には、動脈硬化、I型糖尿病、関節リューマチ、アレルギーなどが原因として考えられる。オメガ3系脂肪酸が炎症反応に機能するといわれEPA、DHA取得が勧められている。

生活改善としては、適度な運動、緑の中での生活、長時間の同じ姿勢を避ける、文章を書く・読む。話をするなどして頭を使う、カロリー制限をする、よく睡眠をとる、タンパク質を取る、バランスの良い食事、アルコールを取りすぎない(1週間に缶ビールなら5本程度、日本酒なら五合)。本書内容は以上。

いつも心がけていることばかりだ。
 

↓↓↓2008年1月から読んだ本について書いています。

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