意思による楽観のための読書日記

慟哭 貫井徳郎 ****

最後のどんでん返しが醍醐味である。

幼女殺人事件が連続して起きる。これを捜査するのは警視庁捜査一課長の佐伯、警察庁長官の娘と結婚して5歳の娘を持つエリート警視である。連続して起きる殺人に証拠は少なく、目撃者も殆ど出てこない。マスコミは警察の不手際を取り上げ、捜査責任者の佐伯が不倫している現場を写真にとり週刊誌に掲載する。

一方、宗教に興味を抱く男、幾つかの宗教の門を叩き、修行ツアーにも参加してみる。そしてある宗教団体に入門して、数ある修行の段階を経てお布施を積むことで、団体の中での地位を上げていく。ある時、黒魔術とも思われる儀式に参加、1年前に死んでしまった自分の娘を生き返らせる事ができるかもしれないと、儀式の方法を学ぶ。それには生きた鶏、そして人の成り代わりの象徴である人形を必要とする。しかし、男は人形では娘は生き返らない、本物の子供が必要だとして幼女誘拐を繰り返す。

家族の崩壊、宗教の裏側、警察のキャリアとノンキャリアの相克、一気に読んでしまう。コレ以上書くとネタバレになる。読んでのお楽しみである。


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