☆♪☆ 鉄のみゅーじしゃん ☆♪☆

作編曲家・ギタリスト塩塚博のブログ。
近年は駅メロディの作曲で知られています。

『ア・ソング・フォー・ユー』とカーペンターズ。

2011年12月21日 14時29分04秒 | ライブ、コンサート、見てきました

ちょっと日が経ってしまってすいませんが、
12/15にミュージカル「ア・ソング・フォー・ユー」を新国立劇場に観に行ってきました。



福生の実在のライブハウスを舞台に、70年代の青春を駆け抜けた人々の姿を、
カーペンターズの珠玉のメロディーで綴る、オリジナルストーリー。

出演は、川平慈英 春野寿美礼 松本紀保 羽場裕一 尾藤イサオ 上條恒彦 他(敬称略) 。

久米大作さんが音楽を担当。
劇中で使われるカーペンターズナンバーのアレンジと、何曲かの新作曲を書き下ろしています。

なかなか見応え聴き応えのある、楽しくて切なくてゴージャスな舞台でした。

カーペンターズを軸にしているのに、川平慈英さん扮する「征二」は、カーペンターズが大嫌い、という設定。
その理由は、ボブディランやジョンレノンなどの強いメッセージの込められた曲が大好きで、
カーペンターズの甘い歌声や曲想が我慢できない、からだそうです。
川平さんご本人もリアルにそんな理由で、以前はカーペンターズが好きではなかったとか。

ビックリ。
実は、僕もカーペンターズのリアルタイムの頃は、カーペンターズが好きではありませんでした。
理由は、若干違いますが。
僕は、骨っぽい、ブルースをベースにしたロックやR&B、さらに大学入学後はジャズ・フュージョンにのめりこみ、
カーペンターズのサウンドや歌声は素晴らしいのは百も承知だけど、刺激が足りん!!と
生意気にも思っていたから、であります。

なので、このカーペンターズへのネガティブ入り口に、ものすごく共感しました。
征二の心情の変化も、じんじん、伝わりました。

もちろん、僕は今ではカーペンターズ大好きです。
営業バンドを組織していた時代もあり、「仕事」で彼らの曲は沢山カバーしました。
今も「missio」の美鈴ちゃんがカーペンターズを得意としており、アレンジを施して何曲もカバーしています。
やる曲は当然シングルでヒットした曲ばかりになりますが、他の曲にも興味が湧き、
カーペンターズのオリジナルアルバムを久しぶりに何枚か聴いてみました。

「Carpenters」71年
「A Song For You」72年
そして「クリスマス・ポートレイト」スペシャルエディション。

アルバムのみの収録の曲にもなかなかいい曲があります。
コーラス、アレンジの完成度の高さにはうなってしまいました。
参加ミュージシャンのクオリティもべらぼうに高いですね。

カレンはカーペンターズのドラマーでもありましたが、 レコーディングで実際にほとんど叩いていたのは、
60-70年代アメリカのセッションドラマーNo.1だった「ハル・ブレイン」師匠。
まだ16ビートが定着する前の8ビートの様式の中で、極上の味わいのあるビートを叩き出し、
カーペンターズワールドをリズムの側面から盛り立ててくれています。

クリスマスアルバムは、改めて聴いてみると、ゴージャス・きらびやかで、夢とロマンにあふれた、決定盤でした。
この季節、皆さんも聴いてみてはいかがでしょう。

やっぱり、カーペンターズは、いいですね。
それを再認識するきっかけをくれたミュージカルにも感謝、です。

コメント
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