☆♪☆ 鉄のみゅーじしゃん ☆♪☆

作編曲家・ギタリスト塩塚博のブログ。
近年は駅メロディの作曲で知られています。

30年めの、「夢がたり」。

2012年03月12日 01時10分20秒 | 好きなアーティスト
3月11日は日本国民にとって特別な日。

そんな特別な日に、僕は1枚のアルバムを皆さんに紹介したいと思います。

「天使のパン」。
くめさゆり(久米小百合)さんが2009年6月に発表した作品です。



僕のブログに時々登場する、久米大作・さゆり夫妻。
僕がまだCM音楽制作会社の社員だった1986年に初めて会ってお世話になり、
独立して音楽家としてやっていく決断をした時には相談に乗ってもらい、
勇気づけてくれたお二人。
お宅にも遊びに行かせてもらい、本当にやさしくしていただいた、僕の大切な友人であり恩人です。

奥様のさゆりさんは1979-1984の5年間、「久保田早紀」として活躍。
「異邦人」は今なお歌い継がれる名曲ですが、
久保田名義で発表した7枚のアルバムの中にも数々の名曲があり、根強い人気があります。
久保田早紀を引退後は久米小百合の名で、教会音楽家、ゴスペルシンガーとして活動。
CDアルバムも、「テヒリーム33」1987年、「はじめの日」1996年、「天使のパン」2009年、
の3作発表しており、ライブも時々教会などで開催されています。

一番最近の作品の「天使のパン」は、オリジナル曲半分・讃美歌半分の構成。
まだまだいい曲を書いてますよ。
ただ、久保田の時とは歌詞のテーマが異なり、
「神=JESUS」と、男女間ではなくもっとスケールの大きな「愛」がテーマになっています。
齢を重ね、母となったさゆりさんの歌声は癒しにあふれ、
大作さんの素晴らしいアレンジもあって、心洗われます。

特に「天使のパン」という表題曲は、
この地球には、国境なんてないんだ。もし天使の羽があれば、
世界の子供たちみんなが幸せになれるように、焼きたてのパンを届けるよ。
という、やさしくて、おとぎ話のような、癒しのワールド。

他のオリジナル曲も、愛にあふれ、とても気持ちよく聴けます。
何曲かは、曲も詞も往年の久保田早紀を彷彿とさせるキレがあり、早紀ファンも楽しめるのではないでしょうか。

讃美歌は、キリスト教になじみのない人は確かにとっつきにくいと思いますが、
いーい選曲ですし、さゆりさんの歌声も、大作さんの編曲もとても素敵で、味わい深く仕上がっています。
「アメイジング・グレイス」や「グリーンスリーブス」といったおなじみの曲も、意表をつく編曲で楽しませてくれます。

そういえば久保田早紀のデビューアルバム「夢がたり」は、
当時21歳の早紀さんがつむぐ、夢と幻想と愛とおとぎ話のものがたり、でした。
このアルバムは、不滅の傑作です。僕は、今でもしょっちゅう聴きます。



このアルバムが発表されたのは1979年。
「天使のパン」は2009年ですから、ちょうど30年経っています。
半分少女だった彼女は、母となり、小さくて可愛らしいおばさんになりました。
そんな、今の久米小百合さんがつむぐ、愛とおとぎ話の夢語り、
それが「天使のパン」のアルバムになった、と僕は思っています。
この30年が、ひとつのループになって、つながったのかもしれません。

皆さんに、特に、久保田早紀のファンだった方でこのアルバムをまだ聴いていない方は、
だまされたと思って聴いていただきたいと思います。
今のさゆりさんの音楽も、とても素敵ですよ。

ところで、さゆりさんは、3/23(金)、音楽仲間・教会仲間である岩渕まことさんのコンサートにゲスト出演されます。
「岩渕まこと35周年コンサート@東京 」
中野ZEROホール 開場18:30 開演19:00 (3/15訂正しました)

この写真は昨年9/19、まことさんとさゆりさんの共演しているところ。



教会の聖堂でなくちゃんとした会場でのコンサートは、貴重です。
この日は稲垣潤一さんもゲストで出ます。
僕は稲垣さんに2曲、曲提供させていただいており、家にもいらしたことがあります。
稲垣さんは、昨年の女性歌手とのデュエットアルバムで、荻野目洋子さんと「異邦人」をカバーされていましたね。
この日も、もしかして、本家・異邦人とのデュオが聴けるかも??
僕は行きます。岩渕さん、さゆりさん、稲垣さんのステージを心ゆくまで楽しんでこようと思っています。

久米小百合さんのホームページは
http://www.missionphotos.info/

コメント (2)
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