パレスチナのガザ地区で、イスラエル軍が医療機関への攻撃を続けています。ガザ北部のカマルアドワン病院は先月27日に完全に機能を停止しました。軍が最後まで残っていた患者、医療スタッフ全員の退避を命じたためです。
ニューヨークの国連本部で3日、今年初めての安全保障理事会がこの問題をテーマに開かれました。オンラインで報告した医療NGOのタニヤ・ハジ・ハッサン医師の発言に胸を衝(つ)かれました。ガザの医療従事者からのメッセージを読み上げたのです。
カマルアドワン病院のサフィヤ院長は先月初め「病院は恐ろしいやり方で標的にされている。無人機が、金属片を充てんした爆弾を投下し、すべての者を負傷させている。占領者は医療チームへの侵略に集中している」と発信。
その後イスラエル軍は病院を襲撃し患者やスタッフを目隠しし衣服をはぎとりました。院長は他の医療スタッフとともに連行された後、所在不明です。
シファ病院のある外科医はイスラエルによる数カ月間の拷問で死亡。外科医をよく知る医師は「医療行為が犯罪となってしまった。人命救助に対する処罰は拘束であり拷問死だ」。
別の医師は「世界は犯罪を傍観し続けている。誰もイスラエルを止めない。国際法は世界の一部にしか適用されていない。私たちにそんなものはない。まさにダブルスタンダードだ。15カ月の残虐行為で明らかになった。私たちの血は重要でなく、世界にとって単なる数でしかない」。命を救う世界の行動が必要です。
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