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辺野古新基地建設

2025年02月02日 11時45分01秒 | 一言

大浦湾くい打ちは無謀の極み

 県民多数の意思に背を向け、完成の見通しもない工事をあくまで推し進めようとするのは無謀の極みです。絶対に許されません。

 沖縄県の米海兵隊普天間基地(宜野湾市)の返還条件とされる名護市辺野古の新基地建設で、防衛省は1月29日、辺野古北側の大浦湾に広がる軟弱地盤を改良するため「砂ぐい」を打ち込む作業を強行しました。

■無責任な首相発言

 防衛省は昨年12月28日、年内に軟弱地盤の改良工事に着手したという「実績づくり」のため、砂ぐいの打ち込みに必要な「敷き砂」という、海底に砂を敷く作業を始めました。

 石破茂首相は1月24日、国会での施政方針演説で「昨年末、大浦湾側の地盤改良工事に着手することで、普天間飛行場全面返還の実現に向け大きく前進をした」と強調し、「引き続き、着実に工事を進めていく」と表明していました。砂ぐいの打ち込みは、この表明に沿ったものです。

 しかし、軟弱地盤の改良工事に着手したことによって普天間基地の返還が「大きく前進をした」などと宣伝するのは、あまりにも無責任です。

 防衛省の計画でも、大浦湾で資材などを置く海上ヤードの設置工事を始めた昨年1月を起点にして、軟弱地盤の改良を含め埋め立て工事が完了するまでに8年、その後も、基地施設の建設や米軍への提供手続きなどに4年かかるとしています。「世界一危険」な普天間基地は今後10年以上も居座ることになります。改良工事の着手をもって「大きな前進」とはとても言えないことは明らかです。

 しかも工事はすでに遅れています。防衛省の計画では、昨年1月の大浦湾での工事開始から4カ月目に地盤改良工事を始めることになっていました。しかし、実際の着手には1年かかり、8カ月も遅れています。

 また、大浦湾側の埋め立て予定区域を囲む護岸の一つ、A護岸の造成工事では1千本の鋼管くいを打ち込み、3年10カ月で完成させる計画となっています。しかし、昨年8月に着手したものの昨年末までに打ち込んだくいは62本にとどまっていると報じられ、このペースでは完成までに2倍の期間がかかる計算です。

■少数与党の今こそ

 そもそも今回の軟弱地盤の改良工事は、7万1千本の砂ぐいを海面下最大70メートルまで打ち込むというもので、国内では前例がありません。軟弱地盤は「マヨネーズ並み」とされており、専門家からも難工事になることが予想されています。

 加えて、軟弱地盤の最深部は海面下90メートルに達しているのに、防衛省は70メートルまで改良すれば安定性は確保できるなどとしています。これに対し沖縄県は、改良されない残る20メートルの性状を確認する必要な調査が行われていないと指摘しています。改良工事が完成する保証はありません。

 自民・公明両党は今、衆院で少数与党です。国会で審議中の来年度予算案には辺野古新基地建設費735億円が計上されていますが、与党単独で通すことはできません。辺野古新基地に対する野党の態度が厳しく問われます。新基地建設の阻止、普天間基地の即時無条件返還を求める運動と世論を強める時です。


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