the morning star ~明けの明星~

日本でも世界でも子どもたちが安心して幸せに暮らせるように☆と願う活動主婦の日記。三原市の課題や三原応援情報を発信。

H24-9月議会-決算(水道事業)

2013-09-28 14:17:09 | 財政
9月25日(水)は決算特別委員会で、水道会計の審査でした。

「水」と言えば、
こんな写真も紹介しつつ

節水の必要性を伝えてきた私。

写真は、2002年ジンバブエに行った時、ホテルの洗面台の表示を写したもので、
南アフリカ国内では、まちのあちこちで、
節水して命を守ろうと訴える
[ SAVE WATER, SAVE LIVES ] と書かれた大きな看板を見ました。
安全な水へのアクセスができない人は世界で8億人。
年間600~800万人が水を原因とする病気などで亡くなっています。

水の惑星と言われる地球ですが、
その97%が海水で、淡水は3%。
淡水にしても、その大部分は、氷河など利用アクセスが難しく、
私達が使うことができるのは、地球上の水のうちの0.01%。
水は、地球全体で循環しているものですが、
近年、陸地の保水力が低下し、大雨は大地を削り取りながら海に流れ込み、
海水量が増える一方、陸地にある水が減る傾向にあります。
(海面上昇の原因としては、海水温の上昇による体積膨張のほうがより深刻でしょう)
砂漠化も進んでいます。

先進国の私達は、途上国に住む人達に比べて、
水洗トイレや洗濯、お風呂など、100倍もの水を使っているとも言われます。

そしてさらに、
食料自給率40%の日本が、
残り60%の食料の生産を通して輸入しているバーチャルウォーターと言われる水は、
年間640億㎥にのぼり、
これは、日本国内での農業用水使用料(590億㎥)を超えており、
食料自給を100%賄うための水資源は、今の日本には不足していると見られています。

世界的に、自然の涵養量を上回る利用によって地下水は減ってきている上に、
世界的な都市型生活への移行によって、上水の需要が増え、
都市が農家から水を買う事態が世界各地で起きています。

21世紀が水戦争、食料戦争の時代になると言われるわけです。

・・・と、飛躍した話から始まってしまいましたが、
こんな世界状況を見ながら、
自治体としての水政策が今後どうあるべきか、
考えていく必要があると思っています。

三原市の水道事業の話に戻ってくると、
公営企業会計である水道の主な収入は、水道料金によるものですが、
その収益が、近年4%ずつ減ってきていて、
人口が減っていること、節水機器の普及などが原因であると捉えておられるそうです。

また、
供給側の水の生産量(総配水量)に対して、
需要側のメーターの使用量(集金対象水量)の比率である有収率は、
県内平均90%に対して、三原市は88.3%と(前年比では0.2pt上昇)
若干低い値となっているようです。
この需給の差は、消化放水としての利用、悪水が生じた場合の放水、
そして、漏水。これが一番問題ですね~
管路更新の目安は40年程度だそうですが、
来年度、今後の更新計画のめどが立つようです。

そして、誇るべきは、三原市水道局が緩速濾過方式を守ってきたこと。
戦前までは日本国内の多くが緩速濾過でしたが、
高度経済成長に伴う水道水需要の急増と、土地確保の問題によって、
薬剤による急速濾過方式へと移り変わり、
緩速濾過は、給水量ベースで、全国でわずか4%となっています。

「急速」に対して「緩速」と呼ばれますが、
近年、緩速濾過を見直す動きの中で、「生物浄化法」とも呼ばれるようになっています。
微生物の働きによる、自然の摂理に沿った水質浄化なのです。
処理時間がかかるため、土地が必要となりますが、
維持管理費が安く、耐用年数が長いのも利点です。

ちょうど9月20日、東京新聞にこんな記事が掲載されました。
【水道水なのにファン多数「ちちぶの水」 橋立浄水場 珍しい「緩速ろ過方式」】
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20130920/CK2013092002000134.html

ペットボトル飲料の年間販売量は60万トン近く。
その9割が、ミネラルウォーターとお茶が占めています。


*ロサンゼルス市は1997年から庁舎内でのペットボトル飲料水調達を禁止。
*2007年6月、全米市長会会議で水道水利用の推進を宣言。
 以後、サンフランシスコ市、ニューヨーク市など多くの自治体で、
 市役所などでのペットボトル飲料水の調達を禁止。
*2008年3月、英国環境大臣が、持続可能性報告書の発表に際し、
 政府・省庁の会議などでのペットボトル入り飲料水の使用を廃止していく方針を発表。
*ロンドン市では、2008年、市長が、
 「ペットボトル飲料水は水道水の500倍のコスト、300倍のCO2排出」とコメントし、
 市内レストランでの水道水促進キャンペーンを水道局とともに主催。
*日本国内自治体の取り組み→ http://sui-do.jp/city#activities1

バンダヌーン(Bundanoon)のように、ペットボトル・ウォーターを完全廃止とまでは思いませんが、
まちの中に、「ちちぶの水」みたいな水飲み場があって、
三原の水のPRとともに、
美味しいお茶を沸かして淹れる文化を広げていけると、
三原の素敵な魅力の1つになると思います!!

でも、せっかく美味しい水をつくっても、
水道管の老朽で?、味が悪い地域もあるようなので、
管路更新も計画的に進めていただきたいものです。

それから民家が少ない地域の管路更新にあたっては、
厚生労働省が今年3月に発表した「新水道ビジョン」では、
小規模集落には新たな水道は引かず、
ペットボトル水と週2回の給水車で代替する方針が示されているようで、
浜松市など、すでに実施しているところもあります。
地域水道支援センターでは、
生物浄化法(緩速ろ過)を使った小規模飲料水供給施設を提案していて、
今年は9月にこのセミナーが長野県上田市で開かれ、
来年は、やはり9月頃で、島根県で開催される予定となっています。
国内の小規模集落、海外の農村部で活躍しはじめているそうです。

地域水道支援センター
 → http://www.cwsc.or.jp/

誰もが、生きていくために、絶対欠かせない水。
安全で安心して飲める水を安定的に供給すること
を、しっかりがんばっていただきたいと思っています。
※緑字部分は [ 三原市水道事業報告書 ] から引用

ボトリング・ウォーターがもたらしかねない(もたらしつつある)脅威が
「ブルー・ゴールド」というドキュメンタリー映画に描かれています。
公式サイトはこちら→ http://www.uplink.co.jp/bluegold/
映画の予告編はこちら→ http://youtu.be/XLHgtQ__1aU

ボトリング・ウォーター
・・・つまり、水を商品と捉えるか、世界の共有財産と捉えるか、です。
水道事業を民営化することによる酷い現状も「ブルー・ゴールド」で描かれています。

『 それでもペットボトルの水を飲みますか? 』


水を大切に使うこと!
ペットボトルの水から、水道水の利用へ!
ますます、がんばりたいと思います(^^)!


水情報については、水ジャーナリスト、アクアコミュニケーターの
橋本淳司さんを頼りにしています。
災害など非常時の水の備えについて書いておられる記事をリンクさせていただきます。
保管用にタンクに水を入れる時、勢いよく注ぐと空気が入って腐敗しやすくなるのだそう。
こんなちょっとしたことも、知っておくと役立ちますね~(^^)
http://www.aqua-sphere.net/es/as/01/as01.html




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