Fantasy Football(ファンタジーフットボール)戦記

NFLのFantasy Football(ファンタジーフットボール)のほかMLBやNBAについて語ります

2015年シーズンに期待を裏切ったQBたち、Fantasy Pointを逆読みしたら

2016年03月23日 06時39分19秒 | Fantasy 2015

以前、2015年のFantasyで最もPointを稼いだのは、CARのNewtonだったと書きました。では逆に、最もがっかりだったQBは誰でしょう。

Fantasyではドラフトが大イベントになるのですが、シーズンが終了した現時点で、指名した選手について振り返っておかないと来シーズンにつながらないのです。

QBの指名はほかの選手と違って独特なため、前回同様QBに限定して話をします。その後でWRとRB、TEまで順次分析してみたいと思います。

早速ですが表を貼ります。上から、Yahoo.comのシーズン前の予想値(Proj)が高い順に並んでいます。赤字は出場試合が14以下、Fantasy Pointが250以下、Actual Rankが100以下です。

2015年シーズン、Yahoo.comはAndrew LuckがQBでは最高のPointを稼ぐと予想していました。Luckは残念ながら怪我を負い、出場できたのは7試合にとどまります。

出場した試合では、1試合当たり20Point前後を稼ぎましたが、トータルで142.84Pointは、最高Pointを挙げたNewtonの半分にもなりません。Luckも残念だったQBの一人であることに間違いはありません。

前回、Pointが高かったと説明したBotlesやFitzpatrickがこの表にいないのは、シーズン前にこれほどのPointを稼ぐと期待されていなかったからです。Botlesは168位、Fitzpatrickは191位、そしてもう一人、WASのKirk Cousinsは188位で上の表には現れません。しかし3人とも300Pointを超えたのは見事でした。

以前載せた表を再掲します。

では逆に、最も期待外れだったのは誰でしょう。これは期待順位(Proj)から、現在の順位(Actual)を引くことで見えてきます。最初の表の水色の部分ですね。マイナスは赤字で表示します。

この数値はQBには実際の獲得Pointに比べ厳しく算出されるようです。Yahooにはstat/position filtersというのがあるらしいのですが、その換算式が見つからず困っています。まあ、現時点ではPositionごとに比較しているのでよいのですが。

結論を言うと、2015年シーズンで期待を裏切ったQBの最高位はDALのRomoでした。

Projectでは全QBの上から8番目でしたが、2度にわたる鎖骨負傷によって出場できたのは4試合だけ。得られたFantasy Pointは47.66でした。Romoを先発QBとしてチームを構成していたら、早々に再編成が必要になったことでしょう。

Fantasyの世界では、エースQBが怪我をしたらほかのQBをとればよい、あるいは控えQBを先発にすればよいわけです。とはいえその控えとしてだれを確保しておくかで、稼げるPointは大きく変動します。

筆者は8チーム制のFantasyしかやったことがありませんが、12チーム制だと使えるQBがFA市場に殆ど残っていないことさえあるでしょう。かといって先発並みの控えQBを確保しておくと、ほかのポジションの有力選手を逃しかねません。

もちろんドラフトでは狙っていた選手を先に奪われることもあります。このあたりがFantasyのチーム構成を考えるうえでの醍醐味になります。

期待外れの次点はPeyton Manningでしたね。2014年シーズンの終わり方が悪く、年齢面での心配もあって、筆者は指名できませんでした。2013年シーズンの活躍を記憶している者としては寂しいですが、Fantasyはファン投票ではないので仕方ありません。

Fantasyでは、QBに1試合20Pointは稼いでもらえないと勝てません。Passの場合25ヤードで1Point、1TDが4Pointですから、Runが少ないポケットパサーは300ヤードを投げて2TDくらい取ってくれないと(これで20Point)困ります。

Peytonは出場した10試合で2249ヤード、9TDですから、1試合当たりの平均Pointは12ポイントにも届きません。シーズン途中で怪我で欠場しましたが、Fantasyではその前に先発QBから外していたファンも少なくないと思います。

このほか期待外れだったのは、KaepernickとFlaccoというSuper Bowl 47を戦った2人ですね。前者は不振で先発を外れ、後者はACL断裂。どちらもシーズン途中から欠場となりました(ただしFlaccoはProjよりもActualが上回っているので、予想を裏切ったわけではありません)。人気がある選手だけに指名順位も高かったと推測されます。

筆者もシーズン前はLuckやRomoの怪我は予想できませんでした。同様の悲劇は、来シーズンに指名するQBにも起こり得ます。そう考えると、突出したQB一人に頼るよりも、そこそこの活躍を期待できるQBを二人揃えたほうが、選手繰りには困らないかもしれません。このあたりをちゃんと考えることにして今回の分析は終わりにします。


2015シーズンのFantasyで最高のQBはNewton、意外なあの人が上位に

2016年03月13日 15時45分17秒 | Fantasy 2015
久しぶりにこのブログの本来の目的である、Fantasy Footballについて話をしましょう。2015年シーズンのFantasy Fooballでは、どのQBを選んでいたら一番良かったのかを考えてみました。
 
Fantasy Footballってなんだっけ、という方はこちらからお読みください。
 
まず昨シーズンうちのグループが導入していた計算式を確認しましょう。これは米Yahoo Fantasyの標準的な設定です。

 
QBはパスの場合25ヤードで1ポイント、1TDで4ポイントです。ランの場合だと10ヤードで1ポイント、1TDで6ポイントです。パスがある分、QBの獲得ポイントはRBやWRに比べて伸びるため、年間総獲得ポイントではQBが総じて上位を占めています。
 
ではこの計算式で2015年シーズン1番は誰だったかというと、Super Bowlで惜しくも敗れたCARのNewtonでした。通常のFantasyの計算式なら、独自の設定でない限りはたいがいこの結果になっていたはずです。Newtonにとっては充実のシーズンでしたね。リーグMVPとオフェンス部門MVPのダブル受賞にも全く異論はありません。
 
でかいけど表を貼ります。ホントはもっと下もいますが、32位のPeyton Manningまで表示してあればよいでしょう。
 
 
NewtonのFantasyPoint が伸びたのは、間違いなくランでの獲得ヤードの大きさとランによるTDの多さです。パッサーレーティングだけ見ると7位ですが、 パスでの獲得が1000ヤード大きなBradyを上回れたのは、ランによる636ヤード、10TDというQBでは最高の数字があったからです。これだけで123.6Pointになります。Point総数399.08の3割をランで得ている計算です。
 
パッサーレーティングで2015シーズンの1位をとったSEAのWilsonはFantasy Pointでは3位。こちらもランで553ヤードを稼いでいます。ただランでのTDが1回だったため、ランの距離は少ないのにランでのTDが3回あったBradyにFantasy Point2位を持っていかれました。
 
Fantasy視線でいくと、ランでもポイントを稼げるモバイルQBは重要ですね。モバイルQBの生き残りとして2015シーズンに全試合に先発したNewtonとWilsonは、来シーズンもぜひ押さえておきたいQBとなります(ただ、WilsonはともかくNewtonの爆発は予想できませんでした)。
 
ほかの若手モバイルQBはというと、Kaepernickはシーズン途中で先発の座を下されたため、Fantasy Pointは伸びませんでした。表では一番下のManningの一つ上にいます。RG IIIは出場すらしていません。
 
では、ほかにポイント獲得で効率がよかったのはだれだったのでしょう。
 
目立ったところでは4位に、なんとJAXのBotlesが入っていました。パスでの獲得ヤード数が大きく、TD回数も2位。ランでも310ヤードを得ています。レーティング単独でみると27位だったため、この結果は意外でした。
 
Botlesがレーティングを悪くしたのは、2015年のインターセプト王(18回)だったからです。16試合投げての18INTという数字は、(INT率にすると10試合で17回のINTのManningには及びませんが、)レーティングを大きく悪化させました。ところがFantasyではINTは1回につきマイナス1ポイントなので、QBレーティングほど大きなインパクトを与えません。そういう意味では、多少のINTには目をつぶっても距離とTDを稼げて、ランもあるQBがFantasy Pointを稼げるといえます。
 
Fitzpatrickも、レーティングはあまり高くなかったけど、Fantasy Pointが高かった一人でした。やはりINTが15と多いためパッサーレーティングを悪化させましたが、パスでのTDが31と多く、ランの選択回数が多く270ヤードを走っています。

レーティングが2位だったCINのDaltonは、最後の3試合欠場が響いてFantasy Pointは低迷しました。
 
 
1試合ごとに上限(158.3ポイント)があるパッサーレーティングと違って Fantasy Pointは青天井です。1試合で爆発すると一気にポイントが伸びます。例えばEli ManningはWeek8だけで350ヤード、6TDの38.0ポイントを獲得しています。Fantasyは相手があげたポイントをどれだけ上回れるかが勝負ですから、このあたりを考えながらその週の先発QBを選ばないといけません。
 
控えQBについても考え方を変えました。先発QBのByeは必ず1回はあります。先発QBの対戦チームがとてつもなく強かったり、先発QBの出場が懸念されたりする場合もあります。控えQBが出た試合で勝つために、だれがいいのかを考えないといけません。そのためには先発QBの指名でしくじらないことが必衰になりますね。
 
最後に筆者の2015シーズンを振り返りましょう。筆者はレギュラーQBにGBのRodgers、控えにOAKのCarrを使いました。
 
Rodgersもランが多いQBではありますが、今期は不調気味。Fantasy Pointは7位でした。来季の復活に期待しましょう。

Carrもそこそこいい成績を残しましたが、やはりランでのTDがないのはちょっとつらい。次シーズンに向けたスカウティングの材料として上の表を是非お使いください。

来季のQB選定については、またいずれ書きます。

フッター

2015年シーズンからアメリカンフットボールのFANTASY FOOTBALL を楽しんでいるトーマスといいます。NFLだけでなく、MLBやNBAについても語ります。

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KC カンザスシティ・チーフス LAR ロサンゼルス・ラムズ
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LV ラスベガス・レイダース SEA シアトル・シーホークス