以前、2015年のFantasyで最もPointを稼いだのは、CARのNewtonだったと書きました。では逆に、最もがっかりだったQBは誰でしょう。
Fantasyではドラフトが大イベントになるのですが、シーズンが終了した現時点で、指名した選手について振り返っておかないと来シーズンにつながらないのです。
QBの指名はほかの選手と違って独特なため、前回同様QBに限定して話をします。その後でWRとRB、TEまで順次分析してみたいと思います。
早速ですが表を貼ります。上から、Yahoo.comのシーズン前の予想値(Proj)が高い順に並んでいます。赤字は出場試合が14以下、Fantasy Pointが250以下、Actual Rankが100以下です。
2015年シーズン、Yahoo.comはAndrew LuckがQBでは最高のPointを稼ぐと予想していました。Luckは残念ながら怪我を負い、出場できたのは7試合にとどまります。
出場した試合では、1試合当たり20Point前後を稼ぎましたが、トータルで142.84Pointは、最高Pointを挙げたNewtonの半分にもなりません。Luckも残念だったQBの一人であることに間違いはありません。
前回、Pointが高かったと説明したBotlesやFitzpatrickがこの表にいないのは、シーズン前にこれほどのPointを稼ぐと期待されていなかったからです。Botlesは168位、Fitzpatrickは191位、そしてもう一人、WASのKirk Cousinsは188位で上の表には現れません。しかし3人とも300Pointを超えたのは見事でした。
以前載せた表を再掲します。
では逆に、最も期待外れだったのは誰でしょう。これは期待順位(Proj)から、現在の順位(Actual)を引くことで見えてきます。最初の表の水色の部分ですね。マイナスは赤字で表示します。
この数値はQBには実際の獲得Pointに比べ厳しく算出されるようです。Yahooにはstat/position filtersというのがあるらしいのですが、その換算式が見つからず困っています。まあ、現時点ではPositionごとに比較しているのでよいのですが。
結論を言うと、2015年シーズンで期待を裏切ったQBの最高位はDALのRomoでした。
Projectでは全QBの上から8番目でしたが、2度にわたる鎖骨負傷によって出場できたのは4試合だけ。得られたFantasy Pointは47.66でした。Romoを先発QBとしてチームを構成していたら、早々に再編成が必要になったことでしょう。
Fantasyの世界では、エースQBが怪我をしたらほかのQBをとればよい、あるいは控えQBを先発にすればよいわけです。とはいえその控えとしてだれを確保しておくかで、稼げるPointは大きく変動します。
筆者は8チーム制のFantasyしかやったことがありませんが、12チーム制だと使えるQBがFA市場に殆ど残っていないことさえあるでしょう。かといって先発並みの控えQBを確保しておくと、ほかのポジションの有力選手を逃しかねません。
もちろんドラフトでは狙っていた選手を先に奪われることもあります。このあたりがFantasyのチーム構成を考えるうえでの醍醐味になります。
期待外れの次点はPeyton Manningでしたね。2014年シーズンの終わり方が悪く、年齢面での心配もあって、筆者は指名できませんでした。2013年シーズンの活躍を記憶している者としては寂しいですが、Fantasyはファン投票ではないので仕方ありません。
Fantasyでは、QBに1試合20Pointは稼いでもらえないと勝てません。Passの場合25ヤードで1Point、1TDが4Pointですから、Runが少ないポケットパサーは300ヤードを投げて2TDくらい取ってくれないと(これで20Point)困ります。
Peytonは出場した10試合で2249ヤード、9TDですから、1試合当たりの平均Pointは12ポイントにも届きません。シーズン途中で怪我で欠場しましたが、Fantasyではその前に先発QBから外していたファンも少なくないと思います。
このほか期待外れだったのは、KaepernickとFlaccoというSuper Bowl 47を戦った2人ですね。前者は不振で先発を外れ、後者はACL断裂。どちらもシーズン途中から欠場となりました(ただしFlaccoはProjよりもActualが上回っているので、予想を裏切ったわけではありません)。人気がある選手だけに指名順位も高かったと推測されます。
筆者もシーズン前はLuckやRomoの怪我は予想できませんでした。同様の悲劇は、来シーズンに指名するQBにも起こり得ます。そう考えると、突出したQB一人に頼るよりも、そこそこの活躍を期待できるQBを二人揃えたほうが、選手繰りには困らないかもしれません。このあたりをちゃんと考えることにして今回の分析は終わりにします。