ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

地元のイベントに参加

2013-03-24 11:07:09 | 撮影
今回は・・・地元で開催されているイベント会場で撮影を行った。

使用した機体は・・・S800である。



S800と言えば・・・使用するカメラジンバルはZ15が定番の様だが、弊社ではそのジンバルを
使用した事が無いのである。


それは高額だから購入できないのでは?・・・などと、口の悪い空撮仲間(ジョーク)から
言われてしまいそうだが・・・その理由は、使用出来るカメラが限定されてしまう事を嫌っての事である。


弊社では・・・様々なカメラを使用して撮影を行っているので、使用出来るカメラが固定されてしまう事は
非常に具合が悪いのである。

因みに今回の撮影で使用したカメラは、コンデジやミラーレスでは無くて、言わずと知れたDSLRでもある
CANON EOSデジタル一眼だ。


今回の撮影作業では、動画を撮影しながら静止画も撮影している。



この機体に関して言えば、安全性に於いて賛否両論ある事は弊社でも承知している。

因って、国内のユーザーは使用する事を躊躇ったり、使用を中止した方も多いと聞いている。



中にはトラブルを警戒して転売してしまったり、墜落してしまって・・・使用出来なくなってしまった・・・
なんて業者も相当数存在する有様だ。(あくまでも噂話のレベルですが・・・)


そんな機体を・・・こんなイベント会場で飛ばして大丈夫?・・・と言われそうだが、
そこは安全に留意した上で、人がいない時間帯に作業をしているのでご心配には及ばない。


とかく巷で問題視されているこのS800だが、弊社では予約販売当初に、
よせばいいのに義理で2機も購入してしまったから・・・さあ大変。


そのいずれもがモニター販売された初期モデルで、販売されたその当時は、事実色々と
多くの問題を抱えていた。


勿論弊社でも・・・組み立て作業中に幾つかの設計上の瑕疵やメーカーの
組立上の不具合をいくつも発見したので、すぐさま対策を施したのは言うまでも無い。


その内の1機などは・・・アンプの半田付けが酷い状態で、チョット指で触っただけで、
配線が外れてしまった程である・・・流石にこれでは事故は防ぎ様がない。

元々この部分は、メーカーから組み立て済みの状態で販売されているので、
ユーザーサイドで、態々分解してまで確認しないのが普通だと思うのだが・・・
実際には、そんな組見立て上の不備まであったので、気が置けないのである。

そんな事もあって弊社では、中国製品は信用出来ない事と、安全への取り組みの一環で、
敢えてそんな部分迄、念入りにチェックしていると言う訳だ。


その時弊社が予測したように、その後・・・他社の機体でアンプから火が出た等と言う事例も、
実際に報告されている。


そんな中では有るが、それらの独自の対策のお蔭?で、弊社のS800に於いては2機とも
ノントラブルで、現在でも健全且つ良好な状態を保って活躍してくれていて・・・不思議な事に
実に調子が良いのである。



その後・・・S800に於いては、メーカーサイドで様々な対策が行われたらしいのだが・・・
その後もトラブルが続出していて、悪い噂が絶えない。

そんな状況の中、メーカーではその噂の火消しに躍起になっていて、Youtubeなどで
耐久テスト等の状況を公開している。


先日、そんな状況を心配して、S800を直接DJI本社に送り、再度対策をしてもらった
と言う機体を拝見する機会を得た。


しかし・・・その機体を拝見したのは夜の車の中で、細部までチェックする事は当然困難だった。


そこで、今迄弊社が遭遇したり、見聞きした事例を、そのユーザーにお話しして、
トラブルが発生しやすい部分に付いて、再度自分で確認して欲しいとお願いしていた。

するとその翌日、そのユーザーから連絡があって、指摘して頂いた所を確認したら、
かなり危ない状況になっていたとの事。


巷でよくメーカーが点検したから大丈夫とか、プロ?の販売店が組み立てたので大丈夫・・・
などと、話しているのを聞く事がある。

しかしこの事からも判る様に、趣味のレベルならいざ知らず、プロとして撮影等の業務で使用する
場合には、自分が使う機体のコンディションも把握できないままに、それらを運用する事が
如何に危険でありNGであるかは、どなたでも容易にご理解頂けると思う。


やはり実際に運用するユーザー自身が、正しい知識を身に付けた上で、責任を持って、
自らが手塩にかけて仕上げた機体を業務では使用して欲しいと考えるのだが・・・如何だろうか?


そんな訳で、S800と言う機体も含めて、全てのマルチコプターに言える事だが、購入したモノを
そのまま組み立てて、ただ形にしただけでは、操縦技量を抜きで考えても、安全にフライトする事など
夢の又ゆめ・・・と言えるだろう。

その上、更に操縦技量も無いとなると・・・結果は、推して知るべし・・・と言わざるを得ない。


そうで無くても、使用するマテリアルの組み合わせ不良に始まり、設定の間違いや勘違い、
使用方法の誤り等、その他諸々の条件が重なって事故は発生するのである。


しかし最近は・・・だれでも簡単に飛がせるからと言って、安易にマルチコプターを使用して
撮影業務を行なう業者が増え続けているのが現状だ。


この様な状況が続けば・・・近い将来、現在のラジヘリを使用した空撮にも、何らかの規制が掛るやも
知れない・・・既に実際に、水面下でその様な動きがあるとも聞いている昨今である。



幸い、弊社の撮影機材に於いては、浅知恵ながら考え得る限りの対策を講じている為か?
たとえ巷で悪評高き?S800に於いても、一度もトラブルに遭遇した事は無いし、
実に快調に飛行し作業を行っている現状から、弊社の稚拙な技術レベルで判断する限り、
S800も巷で言われている程、おかしな(危険な)機体ではない様に思えるのだが・・・。

要は・・・何にでも共通する事だが、使い手がその機材を使い熟せるか如何か?
と言う事ではないのだろうか?


その根幹となる弊社の安全対策とは・・・S800に限らず、現在頻発しているマルチコプターの
代表的なトラブルである処の、プロペラが急に停止したり、機体が不意に流れて制御不能に陥るとか、
幾つかのトラブルに有効だと思われるが、現在の処確固たる確証が得られていないので、
ここでは安易に発表する事は避けたい。


しかしながら・・・弊社の機体だけがその様なトラブルに遭遇していない処をみると、
そんなに当て外れの対策ではないと考えているのだが・・・果たして真実は如何に?


まあS800に限った事ではないが、一般的には、それらの訳が判らないトラブルで墜落事故が
発生した場合には、往々にして当事者(オペレータ)がその原因を解明する術を持たない事が殆どなので、
他の無線機器からの電波障害や制御機器の不良、或いはノーコンなどと、自分以外の要因で事故が
発生した事にしたがるのが常だが(自分の都合が良い様にしてしまう)、その様なスタンスからは、
根本的な事故原因の解明や回避には繋がらないのである。


アレレ~・・又~話が大幅に脱線して、どうでも良い様な話になってしまったが・・・何時もの悪い癖である。

それでも秘密裏に行った対策が功を奏したお蔭で?本日も無事撮影を終了する事が出来て・・・本当に良かった。



撮影した弁天様も・・・こころなしか?喜んでいる様に見えた・・・のは、気のせい?

今日の現場・・・

2013-01-29 16:44:00 | 撮影
先週は酷い天候に振り回されたが・・・今日は久々に天気がいい。

ヘリを離陸させると・・・グランドステーションに設置したモニターディスプレィの片隅に、
美しく輝く富士山が見えた。

そこで・・・すかさずシャッターを切った。



何時もそんな事を言っていると・・・本当に仕事をしているの?と、言われそうだが、
それはそれで・・・極めて真面目に取り組んでいるので、ご心配には及ばない。

それにしても、この写真・・・何か誤解を与えそうなので、少し言い訳をしておきたい。

この写真を御覧になった方の中には、一体何処から離陸させているのか?又は、何と言う場所で
ラジヘリを飛ばしているのか?危ないんじゃないの?と思われた方もいる事と思います。


実はこの工事中の現場・・・かなり広い範囲でさら地になっていて、実際にはこんな感じになっている。



この場所から離陸させてから、僅か50mほど上昇させただけで御覧の写真が撮れた・・・と、言う訳だ。


一見すると街中でのフライトではあるが、決して民家や人の上空を飛行させている訳では無いので、
念の為お断りをしておきたい。


勿論、撮影機材のメンテナンスも完璧に行なった上で、安全や現場周辺にも配慮しながら業務を行っている。



それにしても至極当たり前な事だが、メンテナンスが行き届いた機体は調子が良い。

何時も私の期待に応えてくれる我が愛機・・・Magic/EPである。


言い換えれば・・・有資格者の手により完璧に仕上げられた機体でなければ、例え工事現場等の
さら地の上空と言えども、この様な街中の現場で、安全な撮影作業など行なえる筈が無いと
私は考えるのだが・・・果たしてこのブログを御覧になられた皆さんは、如何お感じだろうか?

今日の現場は・・・3

2012-12-11 20:51:10 | 撮影
先週末から、日本中を寒波が襲っている。

私の住む長野県中部でも・・・降雪で辺りは真っ白になった。

そんな訳で撮影現場に向かう途中の道路も、既にアイスバーンになっていて、車は皆ノロノロ運転だ。


そんなこんなで・・・恐る恐る現場に到着。


現場に到着してみると・・・こんな場所だった。



流石に・・・こんな場所からフライトさせるのは気が引けるが、そこはチャント許可を取ってある。


今朝の外気温は-8℃・・・流石に手袋無しではプロポも持っていられない程寒いのだが、
この場所には、幸い雪は降り積もってはいなかった。

私の会社から、僅か25km程しか離れていないと言うのに・・・まるで別世界ではないか。


何とか無事撮影も終わり・・・記念に、近くの商店街のモニュメントの前でパチリ。



それにしても・・・昔からこんなモノあったっけ~?

マルチコプターでCM撮りを行った。

2012-07-10 15:22:24 | 撮影
昨日・・・某大学構内で、CMの撮影が有った。


テスト撮影を行っている内に・・・予想以上に映像が良かったのか?・・・大学側から急遽オファーがあり、
あのシーンも欲しい、このシーンも欲しいと言う事になって、終わってみれば、結局全部で9シーンもの
作業量となってしまった。


撮影の為に、事前にロケハンを行っているのだが、実際にはその時の作業量の倍近いシーンを撮影する事に
なってしまったのだが・・・実はその事を、ある程度は予感していた。


それは、前回行った別件の撮影の時にも、同様の事態が発生していたからなのだが・・・。


どうも・・・クライアント側が考えていたショットよりも、実際に撮影して見ると、クオリティーが高かかった?
・・・と、言う事だろうか。

真偽の程は判らないが・・・兎に角、シーンが増える傾向に有る事は間違いなさそうだ。


今迄の経験からすると、アングルが変更になる事は有っても、通常は・・・コンテを基にロケハンを
行っているので、撮影当日現場で、急遽全く新しいシーンが増える事など無い筈なのだが・・・。



そんな訳で今回の撮影を1人で行う事には無理があるとの判断から、予め予防線を張っていた。

日頃より懇意にさせて頂いているWINGのU社長に、大変無理を言って撮影に同行して頂いていたのである。


今回は、急遽現場で作業量が増えた事もあり、U社長のサポートなしでは撮影は1日で終わらなかったと思う。



今回もU社長には大変お世話になって、スムースに作業を進める事が出来た。
本当に有り難かったし、御礼を申し上げる次第である。



そんな訳で今回の撮影でも、ブログ用の写真を撮っている時間が無かった程、バタバタした慌ただしい
撮影であった。



今回撮影に使用した機体は、トータル的に雲台も含めて、弊社で開発した機体であったが、午後の強風や
乱流にも良く耐えて、その性能を如何なく発揮してくれた。


勿論、トータル的にシステムを開発しているので・・・ビデオ送受信システムも、弊社の2006T/R
(1200MHz帯/1Wタイプ)を使用して、作業を行った事は言うまでも無い。



今回の作業で、もしも2.4MHzのビデオ送受信システムを使用していたら・・・恐らく、ビルの影響で
ヘリからの映像が受信出来なかっただろうし・・・その事は、容易に想像出来た。

映像を受信出来なければ・・・当然、撮影自体が出来なかった可能性もあった。


事実・・・2.4MHzの雲代制御用プロポの電波は・・・2~3回受信不能となり、フェイルセーフに
入った事からカメラが急に水平になって、被写体がフレームアウトしてしまった。


結果・・・そのショットは当然NGとなってしまったが、それ程・・・建物が、入り組んでいて
全てに於いてシチュエーションが良くなかったのである。

勿論・・・それらのショットは撮り直してOKになった事は・・・言うまでもない・・・念の為。



しかし・・・その様な状況下でも、プロ用機材として確実に作業を行える様に、色々な想定や検証を
繰り返しながら開発しただけの事は有ったし・・・また、その方向性にも間違いは無かった。


今回の撮影はどのシーンも難度が高く、苦労した・・・しかし、今迄カットアンドトライで開発を進めて来た、
苦労が報われた1日でもあった。



今回の作業を無事終了させる事が出来て感慨もひとしおだったし・・・その上、クライアントの皆さんにも
喜んで頂く事が出来て本当に良かったと思う。


順調に事が進めば・・・某大学提供のテレビCM?に・・・近々お目見えするかも?

作業時の写真は・・・WINGさんのHPに投稿して頂いていますので、興味のある方はそちらのHPをご覧下さい。


ロケ・・・

2012-06-13 06:08:23 | 撮影
先日、ラジヘリのロケがあった。


それは・・・朝6:00から夕方4:00迄、ほぼ通しのスケジュールで行われた。

勿論、撮影機材は・・・弊社で開発が終了した、マルチコプターを投入して行った。


事実上の、新型マルチのデビュー戦である。


ロケに使用したカメラは、通常良く使用されているSONYのハンディーカムとミラーレスではない、
従来型のCANON EOSデジタルの1眼レフカメラを使用した。


通常ラジヘリを使用して行われる撮影はで、止まっている車や構造物、
或いは景色、動きの遅いモノなどを空中から撮影するのが常の様だが・・・。

要は・・・あまりラジヘリを移動させないか、ゆっくり移動させながらの撮影スタイルである。


しかし、今回のロケでは、それらの撮影とは・・・一線を隔していた。

例えば・・・高速で走行している車を、チェイスカーを使わずに並走して撮影したり、
フレームインして来た車を捉えたまま、回り込んで撮影したりと・・・要求レベルが高いので、
撮影難度が高い。


通常は、撮れるモノを何となく写していたのだが・・・実際の撮影時では要求されるレベルが・・・全く違う。


もっとも・・・今回のロケでは、今迄ラジヘリ空撮では行った事がない様な
シーンに敢えて挑戦したので・・・無理も無いのである。


プロの映像クリエイターは、切り口が違う・・・中々・・・手強い。


また、その難度の高い撮影時に於いて・・・使用しているマテリアルに問題点も見えてきた。


それは・・・弊社製の1.2GHzのビデオトランスミッターと比較して軽量だとの理由から、
技適取得済みの2.4GHzのタイプをテストで搭載していた。

先ずこれが・・・肝心な処で・・・役に立たない。


完全にフレームに収め無ければならない様な肝心な処で・・・映像が途切れてしまうのである。


勿論・・・至近距離での撮影や100m程度の離隔で、ヘリと地上ステーションの間が完全に
見通せる時には・・・殆ど問題は無い。

処が・・・100m以上で、ヘリを旋回させたりすると・・・NGの比率が多くなる。

動画撮影では、その様な事態は絶対に避けなければならない。

シーン数も多かったのだが・・・お蔭で・・・1日で約30回もフライトする事に・・・。


マルチコプターを使用した撮影では、至近距離での撮影が多いと決めつけていたのだが・・・
実際の現場では、それ程甘く無い様で・・・少し反省した。

それと共に、使用するマテリアルの選択の重要性を痛感した一日でもあった。

PS:現在、送信出力を下げた・・・新型の1.2GHzビデオトランスミッターを開発中で、
   その開発もほぼ終了していますので、7月上旬から運用を開始する予定です。
   これは超軽量で、マルチコプター専用とも言えるモノですが、携帯局の免許が必要です。
   勿論・・・販売致しますので、ご期待ください。



今回も、写真が有りませんが・・・済みません。