先日、野川公園で行なわれた「虫の声を聞く会」に参加したのですが、ちょっと会の予習をしようと思って、早目に秋の虫、カンタンやスズムシが好むスゲの草むらに行ってみました。
まだ、完全に日は暮れていませんでしたが、綺麗な声の虫たちがもうたくさん鳴いていました。でも、昆虫のことはあまり知りません。何が何やら。あとでゆっくり解説をしていただこうと思いながら、草むらの足元を見たら、・・・たくさんナンバンギセルの花が咲いていました!
ススキなどに寄生する寄生植物で、葉緑素(緑の色素)を持たないので、見方によってはちょっと不気味に見えるけど、紫色の花が美しいし、名前の由来にもなったキセルのような形も楽しいレアな花です。うれしいな。種子島の振興計画の現地調査で見て以来です。
虫の声を楽しむ前に、大好きな花を楽しませていただきました。
【データ】
ナンバンギセル(南蛮煙管、Aeginetia indica)はハマウツボ科ナンバンギセル属の寄生植物。
イネ科の単子葉植物(イネ、ススキ、サトウキビなど)の根に寄生する。寄主の根から吸収した栄養分に依存して生育するため、寄主の生長は阻害され、死に至ることもある。葉緑素を持たない。
全長は15-50cm。葉は披卵形、長さ5-10mm、幅3-4mm。花期は7-8月、赤紫色の花を1個つける。花冠は筒型で、唇形になる。花冠裂片の縁は全縁。果は球状で、種子の大きさは0.04mm。