情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

猿払事件判決を根拠に公務員の国民投票運動規制はできない~宮里労働弁護団会長、500万人公務員に捧ぐ

2007-05-08 20:32:12 | 憲法改正国民投票法案そのほか
 本日、日本労働弁護団の会長宮里邦雄弁護士が、参議院の「日本国憲法に関する調査特別委員会」で、公務員の国民投票運動規制について、陳述した。同弁護士は、公務員の政治的行為に対するを容認した猿払事件を自ら担当したこともあることから(ここ←に最高裁での宮里弁護士の弁論あり)、猿払事件最高裁判決を根拠に憲法改正国民において、公務員の運動を規制することはできない、最高裁判決は国民投票運動に関する公務員の規制について射程としていないと、判決の一部(後述)を示しつつ、発言した。迫力のある演説だ。

 公務員の規制をかけたまま憲法改正手続法(国民投票法)を成立させるべきではないということがよく分かる。

 もし、公務員の方がこのエントリーを読んでくれたなら、ぜひ、ここ の5月8日をクリックした上、さらに、「日本国憲法に関する調査特別委員会 」をクリックし、流れるビデオの44分くらいのところから、見てほしい。自分たちの憲法改正投票に関する運動が制約されようとしていること、そして、それが誤りであることを理解して頂けるはずだ。

 そして、自分が見たらぜひ、ほかの人にも視聴するよう誘い、問題の本質を多くの方に知ってもらう努力をしてほしい!500万人公務員が主権者としての活動ができなくならないために!

 宮里弁護士がビデオの中で引用する猿払事件の判決の一部は、
【公務のうちでも行政の分野におけるそれは、憲法の定める統治組織の構造に照らし、議会制民主主義に基づく政治過程を経て決定された政策の忠実な遂行を期し、もっぱら国民全体に対する奉仕を旨とし、政治的偏向を排して運営されなければならないものと解されるのであつて、そのためには、個々の公務員が、政治的に、一党一派に偏することなく、厳に中立の立場を堅持して、その職務の遂行にあたることが必要となるのである】
という部分でありる。

 キーワードは【議会制民主主義に基づく政治過程を経て決定された政策の忠実な遂行】である。憲法改正国民投票は果たして、【議会制民主主義に基づく政治過程を経て決定された政策の忠実な遂行】に関わることなのかどうか…。


■■東京新聞引用開始■■

参院憲法調査特別委員会は8日、憲法改正手続きを定める国民投票法案に関し計8人の参考人から意見を聴取し、公務員、教育者の「地位を利用した国民投票運動」を制限することに対する懸念などが相次いだ。

 早大教授の西原博史氏は「規制範囲が広範で不明確だ。憲法違反となる可能性が高い」と指摘し、弁護士の宮里邦雄氏も「憲法改正に賛成するかどうかは国民としての判断だ」と強調。ジャーナリストの今井一氏は、国家公務員法などの政治的行為制限規定の適用除外条項を復活させるよう求めた。

 一方、駒沢大教授の西修氏は「公務員には政治的中立性が求められ、運動に積極関与すべきではない」と主張、制限は妥当との認識を示した。

■■引用終了■■



■■佐世ちゃん日記引用開始■■

(以下、ぜひ転送お願いします)
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憲法審議ってば、今どうなってるの?国会速報No.36(07/05/08)
 <国民不在の国民投票法(憲法改正手続法)>~ 弁護士 猿田佐世 ~ 
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★★危険度高まる!★★★★★★
 ●9日、民主が最低投票率の入らない修正案を提出!!(怒)!!!
  10日、浦和、横浜で地方公聴会開催
 ●11日、強行採決って、ここまでやるか・・・?
                         ★★★★★★★★
●今やること
(1)委員会傍聴!傍聴方法は下記↓
(2)何も、問題点は片づいていない!強行採決するな!と与党へFAX
FAXは→http://www.news-pj.net/kenpoushingi/sangiin-kenpouchousa.html
(3)集まるべし! 詳細は↓ 9日12:15~議面集会・10日15:00~院内集会 

●速報
明日以降の予定が出た。ついさっきまで11日に強行採決は冗談だと思っていたが、先ほど終了した理事懇の結果からは本気で狙っている様子が有り有り。10日は、法務委員会の予定が入っていたのに、その予定を変更して憲法特委を開催し、公聴会まで2カ所で強行開催。(法務委と憲法特委はメンバーが重なっているので両方同時に開催はできない)。

危険度がかなり高まっている。傍聴に足を運んで声を伝えなければ!

9日(水)
13:00-17:00憲法特委
      民主党が、最低投票率なしの修正案の提出
      趣旨説明
      その後、与党、民主両案に対する一括質疑
10日(木)
10:00-12:00 憲法特委
  参考人質疑 投票対象及び最低投票率等について
14:30-16:30(もしくは17:00)
 地方公聴会 (浦和、横浜)

●民主党は、何のために、修正案を出すの?!
民主党は、明日、最低投票率なしの修正案を提出すると決めたらしい。
最低投票率を入れたくて質問していたのに、こんな修正案を党が決定して、参議院の民主党メンバーは怒りまくっているとのうわさも。
余力がある方は民主党本部や小沢代表や枝野幸男議員に「何のための修正案だ!!! ふざけるな!!! 参議院の委員会メンバーがかわいそうだ!!」とファックスして下さい。(余力ない方は、怒りを与党に向けて下さればOKです)

●傍聴につめかけろ!!!
傍聴のお手伝いを、近藤正道事務所にお願いしております。

(傍聴方法)
1 まず、事前申込をする(事前申込が必ず必要です)
傍聴希望の方は、委員会開始時間2時間前までに、名前、住所、電話番号、年令、職業を明記の上、「何月何日の憲法調査特別委員会傍聴希望」として、近藤正道議員の議員会館事務所宛てに、FAXしてください(FAX5512-2740)。

2 当日(5月9日および10日)
集合場所は、国会議事堂・参議院議員面会所。
集合時間は、9日(水)は13:00、10日(木)は10:00 です。

傍聴券を受け取れるのは上記時間以降になるかも知れませんが、ご了承下さい。傍聴は途中抜けはOKですが、一度出ると再度は入れません。
集合に遅れた方は、参議院議員会館の近藤正道室まで傍聴券を取りに行って下さい。

※公聴会の傍聴方法は追ってご連絡いたします。

●集まるべし
■5月9日(水)12:15~13:00
参議院議員面会所集会(地下鉄永田町駅すぐ)
主催:5・3憲法集会実行委員会(お問い合わせは03-3221-4668)
■5月10日(木)15:00~17:30
参議院議員会館第一会議室 シンポジウム「改憲<国民投票>を考える」
主催:改憲<国民投票>を考える5月企画委員会

私も、10日に発言予定です!おいで下さいませ!

●このメルマガの過去ログはこちら
→ http://www.news-pj.net/kenpoushingi/index.html
憲法改正国民投票法についての詳細は、上記HPのほかに、下記もどうぞ
→ http://web.mac.com/volksabstimmung/
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■■引用終了■■








★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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靖国問題Q&A、発刊!~「体当たり攻撃は、日本精神の発露である」(解説より)

2007-05-08 03:27:15 | 靖国問題Q&A
 内田雅敏弁護士の著作、靖国問題Q&A~「特攻記念館」で涙を流すだけでよいのでしょうか(←クリック)がこのほど発刊された。以前から、その内容の一部をお伝えしてきたが、全39問にわたる質問を設定し、真摯に答えている。靖国のあり方を肯定する人はぜひ、この著作を読んで、考え直す機会をもってほしい。

 内田弁護士の回答は、本を手に取って読んで頂くとして~あっ、図書館に購入するよう要求してそれを読むのも手です。その方がより多くの方の目にとまるので内田弁護士も喜ぶかも(笑)~前田哲男氏の解説の一部を引用したい。


 前田氏は、内田弁護士の手法にならい、ある著作を引用する。陸軍航空本部所属の報道班員だった高木俊明氏が書いた「特攻基地 知覧」だ。

 --鬼の玉垣軍曹に殴られて、五組の飛行兵の2名が鼓膜を破られた。いつも練習機の座席は、血でくろずんでいた。操縦者として大事な耳を傷つけるとは血も涙もないどころか、全く非常識であり、凶暴であった。後方座席にいる助教は棒で殴りつけたり、「飛びおりてしまえ」と脅迫した。木村の隊では飛行中に飛びおりて死んだ者もいたし、脱走や自殺するものも続出した。

 --鉾田飛行学校の研究部では、体当たり論を研究した。その結果、飛行機が爆装して体当たりしても、軍艦は沈まないことを公式計算で明らかにした。もし、撃沈できるとすれば、小艦艇か、あるいは艦船内の火薬庫などに誘発をおこすような、まれな偶発の場合しかないと考えられた。
 しかし、三航研はさらに公文書で反論してきた。「体当たり攻撃は、日本精神の発露である。そこに計算外の威力がある。精神力を持って決行すれば、必ず敵艦を撃沈し、勝利を収めることができる」というのだ。

 
…この現実に目を向けないで9条2項を変えようというのは、目をつむって運転するようなものだ。周りの人をひき殺し、いずれは自分も衝突死する。









★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
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