情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

-9条を標的に戦う自衛隊になるつもり-橋本勝の政治漫画再生計画第119回

2008-04-26 20:57:55 | 有事法制関連
【橋本勝さんのコメント】
 4月17日、名古屋高裁はイラクへの自衛隊派遣をめぐる集団訴訟裁判で、イラク空自は憲法違反という判決を下した。航空自衛隊がバグダッドに米軍の兵員と物資を空輸していることは、「国際紛争の解決手段として武力行使を放棄した」憲法9条に違反しているというのである。この判決にたいして自衛隊空幕僚長が「そんなの関係ねえ」と言ってのけたのである。そして政府閣僚もこの違憲判決を無視する姿勢を見せている。憲法99条にもあるように公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負うとされているのに、なんということであろう。
 解釈改憲でズルズルと米軍の「テロとの戦い」とやらに協力してきた政権への違憲判決は痛快である、しかし自衛隊や政府のおエライさんの態度にみられるように楽観はできない。福田首相は違憲判決とは関係なく空自による輸送活動は続けると言明している。
 自衛隊が、米軍と共に戦うその時にそなえて「9」を標的にして射撃訓練をしているというわがマンガ、冗談が本当になるかもしれません。

【ヤメ蚊】
 自衛隊空幕僚長の発言のイメージにぴったり!
 なお、橋本さんが5月3日、2カ所で紙芝居や講演をするそうです。



午後2時開会で三条市中央公民館大ホールで「9条マンガ」紙芝居、午後7時からは新通保育園で。いずれも入場500円。







★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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民主主義国家には、政府の公式発表とは別のチャンネルが必要~昭和49年東京高裁

2008-04-26 05:28:08 | メディア(知るための手段のあり方)
 沖縄密約事件(外務省秘密漏洩事件、西山記者事件)の判決を読み返す機会があり、当時の裁判所が表現の自由の概念について、評価できる判断を述べている部分に目がとまった。

 【民主主義国家においては、国民は、政府の公式発表とは別なチャンネルから、現に政府が何を行なっているのか、その遂行しようとしている政策はどのようなものであるかを知ることを通して、国政の運営の是非を判断し、これを代議制民主主義の機構を通じて、国政の運営に反映させる固有の憲法上の権利を有するのであって、民主主義社会における報道機関の主たる役割の1つは、国政の運営について、政府が公式に発表し、または非公式に開示する以外の情報、つまり、政府のコントロールをうけない情報をも、国民に提供することにあるのであり、憲法21条が、言論、出版その他一切の表現の自由を保障したうえ、その第2項に「検閲は、これをしてはならない。」と定めているのも、時の政府に不都合な報道の抑止を禁止し、政府のコントロールをうけない情報の自由な流通を保障しているものであると解せられる】

 政府のコントロールをうけない情報の重要性がよく分かる名文だと思う。

 実は、NHK番組改編事件の弁論でこのくだりをアドリブで紛れ込ませようかな…とも思ったが、最高裁の弁論に東京高裁の判決を引用するのもどうかと考え、また、NHKの弁論を聞いていると、「原判決の考え方は、公的事項に関する批判的番組の制作、放送が減少するという結果を招来する」などと突っ込んでくれといわんばかりの表現に改めて憤りを感じ、そこへのアドリブを優先させたため、弁論で述べなかった。

 このくだりのような表現を最高裁がばしばし出せるような雰囲気をつくっていきたいもんですね。


(※PR:えっ、そのためには、どうしたらいいか、ですって?迷ったあなたには「マスコミはなぜ『マスゴミ』と呼ばれるのか-権力に縛られたメディアのシステムを俯瞰する」がお奨め!)


◆冒頭の表は、総務省ウェブサイト(http://www.soumu.go.jp/joho_tsusin/policyreports/japanese/group/housou/91126z01.html)より。










★「憎しみはダークサイドへの道、苦しみと痛みへの道なのじゃ」(マスター・ヨーダ)
★「政策を決めるのはその国の指導者です。そして,国民は,つねにその指導者のいいなりになるように仕向けられます。方法は簡単です。一般的な国民に向かっては,われわれは攻撃されかかっているのだと伝え,戦意を煽ります。平和主義者に対しては,愛国心が欠けていると非難すればいいのです。このやりかたはどんな国でも有効です」(ヒトラーの側近ヘルマン・ゲーリング。ナチスドイツを裁いたニュルンベルグ裁判にて)
★「News for the People in Japanを広めることこそ日本の民主化実現への有効な手段だ(笑)」(ヤメ蚊)
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