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今日の筆洗

2022年02月03日 | Weblog
人の才能を見抜くのは難しいものだ。成績や出来ばえが数字でそのまま表れる、スポーツの世界でも同じだろう▼たいした成績は残せまい。そう思われた選手が大輪を咲かせることもある。有名な話でいえば、日米通算四千安打のイチローさん。オリックス入団はドラフト四位である。大リーグのかつての名投手、ノーラン・ライアンさんがメッツから受けた指名は十位。球は速いが、制球が悪いと高く評価されなかった▼このアメリカンフットボールのQB(クオーターバック)がかかったのは二〇〇〇年のドラフトで指名は六巡目、全体では百九十九番目。指名した球団も期待していなかったそうだが、チームとフットボールの歴史そのものを変える、大選手となった。NFLのペイトリオッツなどで活躍したトム・ブレイディ選手。先日、現役引退を表明した▼七度のスーパーボウル制覇、歴代最多の六百二十四本のタッチダウンパス。百九十九番目の「石」は己を磨き、史上最高のQBの「玉」となって輝いた▼四十四歳。全力でのプレーが困難になったことを引退理由に挙げていた。ごまかすことなく、心と体のすべてをゲームに注いでいたこの人らしい理由だろう。米国のファンはさぞ寂しかろう▼さて、日本はといえば、プロ野球がキャンプインした。球春到来。下位指名の若者たちが気になる。ブレイディはいないか。