配信元:産経新聞
2013/05/29 16:18更新
この記事に関連するフォト・情報記事本文 大阪市西区のソフトウエア販売会社「WAO」がインターネットのソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で20代の独身男女を誘い、親しくなったうえで高額な株式投資ソフトを売りつけた詐欺事件で、客が契約解除できるクーリングオフ期間が過ぎるまで、同社が商品の発送時期を故意に遅らせていたことが29日、捜査関係者への取材で分かった。
デート役の社員はその間、客にこまめに連絡して不信感を抱かせないようにする一方、期間が過ぎれば連絡を絶ち、客に泣き寝入りさせていたという。
大阪府警生活経済課は同日、詐欺容疑などで逮捕状を取り、行方を追っていた関連会社「WISH」(大阪市西区)のアルバイト、三木浩太朗容疑者(24)を新たに逮捕したと発表した。
三木容疑者は客とデートして投資ソフト購入を持ちかける「アポインター」の一人。
事件での逮捕者は14人目。
捜査関係者によると、WAO代表取締役の片和男容疑者(33)らは、客とソフトの購入契約を結んだ後、「在庫がないので後で送る」と偽り、その場では商品を渡さなかった。
契約解除ができるクーリングオフ期間(8日間)は発送を引き延ばし、アポインターがメールを送ったり、電話をしたりして客の不安を解消。
同時に客に交付された売買契約書について「いらないよね? 預かっておくから」と言い含めて回収し、証拠を残さないよう隠蔽(いんぺい)工作も図っていた。