サトウくん

数日前から、ハンバーグが食べたかった。
それも、肉汁あふれるジューシーな本物が。

手をかけた贅沢なコーンスープやサラダ、ライスまたはパン、コーヒーがついて1,500円ほど。よし、もう今日のランチは奮発して「ホンモノ」でいこうと決めた。

席に着く。
私の後ろに女性4人のグループが。

「公園で倒れたの！この私が！！で、気が付いたら病院でさぁ。もう命拾い！！」「よかったね、気が付いてくれた人がいて」「もう、ヤダ～！！記憶ないから恥ずかしい。筋肉もりもりの消防隊の人とかに、お姫様抱っことかされちゃうとか、いいよね～。」

…。

叫ぶようなすっごく、大きい声で話している。

どんな人たちなの？
年齢は？顔見たい！が、振り返れない気弱な私。

話しは続く。---
同級生のサトウくんとはさ、年賀状のやり取りしてる。LINEもね。で「ここで働いてる」って来たからさ、近くに行ったついでに寄ってみたんだ。顔見るのは10年ぶりくらい？「サトウ」って名札した人がいたんだけど、まさかね？みたいな暗い感じのおじさんで…。男はさ、ほんとわからないよねー。

…。
聞こえてきちゃう私は、辛い。
あんたもおばさんになってるでしょ。

「ハゲてたり、デブってたり、ありえないよね」
…。

あのさ、あなたたちの会話、フロア中響き渡ってる。その「サトウくん」と同じ世代の男性も、いる。もうやめて！

その女性グループの会話は、サトウくんに始まり、若い頃「みんな彼氏と同棲みたいな暮らししてたのに結婚したのは数人、そんなもん」との話し、話題のお店が大したことない話し、と次々展開する。そんなに大声で話さなくても…。

食事を終え、私が先に席を立った。
振り返ると、おしゃれに着飾った奥さま、って感じのアラフォー4人の女性グループ。お化粧もばっちり、髪型もちゃんとキメてる。

はぁ。
私はイヤでも聞こえてくる下品な話に疲れました…。

【メイン写真】
サービスも味も、とてもいいお店でした。（この人たちとは一緒になりませんように…。）

【リンク先】
藍染め暮らし
有限会社E-スタヂオ