自分を信じる力

オリンピックと精神力について考える。
毎日素晴らしい戦いが繰り広げられているオリンピック。スケートで銅メダルを取った高橋選手、惜しくも8位入賞となった葛西選手。たくさんの選手の全力での戦い。素晴らしい。熱い闘いを見ながら、選手の精神力たるや素晴らしいなと心から思う。プレッシャーにも負けないその心。ストレスに負けないココロの力はどこから生まれるのか。

さて、今から20年以上も前のこと。
オリンピックになると思い出す人、そして本がある。当時私が勤めていた会社の上司と、彼が私に勧めてくれた本だ。彼は、何を感じたのか（私がいろいろと追い込まれていることを察してくださったのだと今は理解できる）、私がある朝出勤すると「これ、読んでみて」と一冊の本を渡してくれた。オリンピック選手のメンタルトレーニングに関する本だった。「何？うざー」と20歳になったばかりの頃の私は、めんどくさいなーくらいの感覚でその本を受け取った。もちろん表向き「ありがとうございます！」などと微笑みはしたけれど。なんだ、説教かよ、くらいの気持ちだったと思う。

その本に書かれていたことのほとんどのことは忘れた。
ただ、「ストレスを感じなくなる準備」のようなことがさまざまな事例で書かれていたことを覚えている。例えば、大勢の人が期待しているということもストレスに感じない、むしろそれは喜びだ、失敗したらどうしよう、そんなことも考えない。なぜなら、そのための準備は万全だ。そのためには、こうする。そんな感じ？

もう20年以上も前の話だけれど、オリンピックを観るたびに思いだす。
その本を渡された朝の風景。そして私の、当時の状況。アルコール依存症＆拒食症に過食症。その後はうつ病も。それらを乗り超え、20年。今だからこそ分かる、私のことを気遣ってくれた上司への感謝の気持ち。何でわからなかったんだろうなという、反省も込めて。人は弱いが、弱い自分を受け入れてそこからおかしなムリをせず努力すれば強くなれることを私は知っている。（あれこれ乗り越えたから、分かります。）

あの時の恩返しは出来ていない。
だからこそ今はただ、自分を信じることの大切さ、それにはそれなりの努力が必要だということも踏まえて、肝に銘じている。毎日、自分を信じられるよう努力していく。ストレスになど負けない心を作りたい。そうして私が私なりにきちんと成功の形を示すこと、今はそれが彼への恩返しだと思う。

オリンピックが来るたびに思い出す話。
自分の弱さと、弱さを克服する方法と、強くなる秘訣。
とんさん、強くなんかないんですよ。弱い自分を知っているから、今、強く生きようと思い努力しているこんな私がいるんです。41歳。まだまだ未熟です。

PS.
どうやらがんばる女性の弱さは、男には分からないらしい。（笑）

【今日の名言】
「相手のいうことによく耳を傾ける人こそ、偉大な人である」
　カルビン・クーリッジ

【写真】鴻巣にて
埼玉県鴻巣市にて。駅にも、街にも雛人形。個性的だったり、大胆だったり。素晴らしい雛人形を観に行ってはいかがですかー？

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