永崎士道の建設業徒然なるままに、時々国防とグルメも

主に建設業の話題を書きたい。
私自身建設会社の社長だったので、
業者贔屓の発言も大目に見てください。

『数量化』という名のヴァーチャル(その5)

2012-10-17 | 超入門経済学

昨日は申し訳ありませんでした。

さて、構造物自身が動かなければ、加速度の計算は不要である。 地震力を除けば構造物にかかる力は自重しかない。 自重でつぶれないよう材料を積み上げていくだけでよい。 だから、建築土木分野の技術は、古代においてほぼ完成されてしまったのだ。 ところが、機械は各部位が様々に可変稼動する。 部材間の応力計算を正確にしなければ、バラバラに壊れてしまう。

力の計算が必要なのは、熱力学でも同様である。 気体温度が上昇すると気体圧力も高くなることは、経験則としてずいぶん昔から知られていた。 しかし、定性的関係だけでは、動力源として広く普及するには、危なっかしくてしょうがない。 実際、精密計算が可能になる前の蒸気機関は頻繁に爆発事故を起こしていた。

ところで、なぜ、微分方程式が応力や気体圧力の変化を正確に計算することが出来たのか? それは、自然自体が連続的でなめらかに変化する特性を持っているからである。 

たとえば、四季の温度がどんなに急激に変化したとしても、必ず連続した上下変動であり、夏から冬にかけて温度は下がり、冬から夏にかけて上昇する大きな動きは決して変わらない。 そして、その動きは必ず、何らかの形をした曲線になる。 中学の数学で習う二次関数や三次関数の曲線を思い出してほしい。 微分方程式とはつまるところ、あの曲線のもっと複雑な形を計算する関数である。 だから、微分方程式を解けば、気体圧力などの変化を定量的に知ることができるのである。

今日も読了ありがとうございました。 おやすみなさい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『数量化』という名のヴァー... | トップ | 新聞は説教強盗か! »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

超入門経済学」カテゴリの最新記事