永崎士道の建設業徒然なるままに、時々国防とグルメも

主に建設業の話題を書きたい。
私自身建設会社の社長だったので、
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株価が上がっても、なぜ実体経済が回復しない?(その8)

2012-09-23 | 超入門経済学

経済学には、上・中・下級財という分類とは別に、消費財、耐久財という分け方がある。 消費財の特徴は、一回の使用で消費されてなくなってしまうこと。 食糧品がもっとも代表的だ。 耐久財は、何度も繰り返し使えるモノで、現代社会では大概の製品がそうである。 ただし、衣料品などは機械系に比べて使用できる期間が短いので、耐久消費財という言い方をする。 分け方としてはこちらも、消費財、耐久消費財、耐久財という三分類ができる。 

産業革命以前、社会に存在するモノのほとんどは、消費財と耐久消費財だけだった。 しかし、先進国の工業化が始まると、機械に代表される耐久財が大量生産されるようになる。 するとどうなったか? 

一度あるいは数回の使用でモノが消費されれば、頻繁に売買が発生し、その都度おカネが、売り手と買い手の間を移動する。 ところが、耐久財の場合、最初一回の取引があれば、最低でも数年、長ければ数十年もおカネの移動が不要になる。 だから、耐久財が多い工業社会では、おカネの流通速度がおそくなる。(貨幣の流通速度は、超入門経済学(その9);コメントへの返答を参照)。 

リーマンショック以降、世界恐慌の再発が懸念されているが、19世紀以降発生するようになった恐慌は、それ以前の不況とは発生原因が根本的に異なる。 世界初の恐慌は、イギリスで1825年に発生したといわれる。

今日も読了ありがとうございました。 おやすみなさい。


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