○副議長(前田八壽彦君)答弁を求めます。平井知事
○知事(平井伸治君)(登壇)砂場議員から介護保険につきまして重ねてお尋ねいただきました。樋口先生の本にもありますように、人生100年、それを力強く健やかに楽しく過ごしていける、そんなことを我々も地域社会として応援しなければいけません。そういう意味で、介護保険は重要なシステムだと思います。ドイツだとか北欧の状況を学びながら日本で開発した制度ではありますけれども、これをもっといい制度へつくり上げていかなければなりませんが、そのための今、苦しみの時期なのではないかなと思います。いろいろな事情があらわれてきますので、それに一つ一つ丁寧に対処していくことで改善を図っていかなければいけないと思います。
お泊まりデイにつきまして、その調査の状況だとか実情だとか、なぜここに至ったかということにつきましては、福祉保健部長の方からお答えをしたいと思いますが、それと、あわせまして、東京都の例のお話がございました。ぜひ参考にさせていただきたいと思います。例えば今のお話ですと、何十人も泊まる、何十人ということはさすがにないかもしれませんが、1部屋に何人か泊まるということではなくて、それは例えば何平米、もしお泊まりデイをやるのであれば確保しなければいけませんよとか、あるいは消防、防災のための訓練の義務づけだとか、いろいろとこれは実態の問題として指導的に要綱をつくってガイドライン化することは可能だと思いますし、それからあと、他の自治体でもやっているところがありますが、現在のその施設の実態の公表、こうしたこともあわせてやっていける範囲ではないかなというふうに思います。ただ、本来は国が、これは介護保険のはざまのところでございまして、なぜそのお泊まりデイが何泊も何泊もということになっているかというと、それは施設と在宅のすり合わせのところがうまくいっていないからなのですね。その辺はやはり介護保険制度自体のいわばそのはざまがあるんだと国のほうでも認識をしてもらって、社会保障審議会で議論されるようでありますが、具体的な実効性のある解決策を考えてもらう必要があると思います。この辺は国に対しても求めて参りたいと思います。
○副議長(前田八壽彦君)松田福祉保健部長
○福祉保健部長(松田佐惠子君)お泊まりデイの実態につきまして、補足の御答弁をさせていただきます。 お泊まりデイのこの状況というものがなぜ早くわからなかったかというふうな御指摘でございました。各事業所につきましては、おおむね3年に1回を目途に、指導という形で調査には、指導監査には回らせていただいておりますけれども、お泊まりデイにつきましては、直ちに介護保険法上違反ではないというふうなこともございますし、自由契約というふうなこともございまして、今回改めて悉皆ということで調査をいたしまして、この実態が明白になりつつあるというふうなことでございます。
そのお泊まりデイがこのように多くなっているという背景には、利用者の方々の状況でありますとか、特別養護老人ホームに入れない、介護者の方々がなかなか1日寄り添っていられないというような介護家族の方々の状況でありますとか、デイサービスを受けながら、夜には帰っていたのだけれども、家族の方が帰られるまで、10時、12時までおられることもあって、それならばそこに泊まっておられたほうがいいというふうなこともあって、いろいろさまざまに利用者の方々の状況があるかというふうに思っております。今回このようにわかってまいりましたので、その集計の後には、その後には宿泊者の特に多いデイサービス事業所などには集中的に指導なり実態調査に入らせていただくなどして、その改善に取り組んでまいりたいというふうに思いますけれども、いずれにしても、その小規模の事業所でありますとかデイサービス事業所はあります中で、こういうふうにデイサービス事業所の中のお泊まりデイサービスが数多くの方が利用していらっしゃるということでありますので、これは問題意識を持ちまして分析なり状況なり、これからの進めていかなければならない施策の中で考えながら、適切に反映していきたいというふうに思いますし、ガイドラインの中で、安全に泊まっていただけるような施設というふうなことも、そちらのほうも急がれることでございますので、そちらのほうでも両方から取り組みを進めてまいりたいというふうに考えております。
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