昨日、6月25日に第29回わらベ唄研修会が無事終了いたしました。
北は青森、南は沖縄、と日本各地からわらべうたを学ぼうと今回も100名を超える参加者の方に恵まれました。
午前中は『子どもに学ぶ』と題して、子どもの発達と照らし合わせてわらべうたをみていきました。
門くぐり遊びひとつとっても、テンポ、言語力、空間認知力といった発達を鑑みて選ぶことではじめて子どもに本当の楽しさが伝わる。
遊びが子どもの学びであり、子どもは楽しいと感じる遊びの中でしか自らを発達させることはできない。
そしてこの発達との関係(わらべうただけではありませんね。)は、目の前の子どもがちゃんと教えてくれるのだということ。
長年保育に携わってきても、いつも子どもたちに教えてもらっているのよ、と話す小林先生の子どもへのまなざしはたくさんの保育者にとって明日の保育をあらためて見直すきっかけとなったようです。
午後はこぐま社の編集長 関谷裕子氏に『絵本づくりの現場から』と題してお話を伺いました。
時代と共に子どもを取り巻く環境は変わっても、子ども自身は変わっていない。
その子どもたちの変わらない部分に訴えたいという想い。
本当に子どもたちが求めている絵本はどんなものか、それを買い手である大人にもわかってもらわなくては、という点は保育の現場でも同じことがいえると思いました。
だからこそ子どもたちに本当のおもしろさ、美しさを伝えるために、細部に至るまで手を抜くことなく一冊の本が作られているというその制作の姿勢。
それが何度も子どもが「読んで!」と手にとる絵本となり、ロングセラーとなっているのだと。
活字離れ、そしてことばの力、聞く力が弱くなっているところに、本に代わるものがあふれている今、一冊でも良い本を子どもたちに手渡せるよう私たち大人の役割は重要と皆さん強く感じたようです。
いつの時代の人とも対話し、共感できる。本ってすばらしいんだよ、とひとりでも多くの人に伝えたい…
本に対する熱い想いがひしひしと伝わるとても力強い講演でした。
次回は記念すべき30回!
その前に子育ての杜の「大人のためのわらべうた講座」でぜひお会いしましょう。