ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

23-4 天才発掘

2019年09月08日 | 第23話 才能開花


 17~18世紀には現在使われている楽器が、
中世に使われていた楽器を元にして、続々と作られるようになっていました。
ヴァイオリンやオーボエ、フルート、クラリネット、ピアノ等がそうです。

 中世に東洋から伝わった横笛が

①軍隊での連絡用に使われていたファイフ
②楽曲演奏用のフルート

の二手に分かれました。
18世紀の軍隊ではファイフとフルート両方が使われていました。

 18世紀の前半までは、フランスやドイツが楽器製作の本場でしたが、
後半になって来ると産業革命の影響もあって、
英国が最先端を行くようになって来ます。
管楽器は運指を簡単にしたり、音量を大きくするために、
キーの数がどんどん増えて行きました。

 この物語当時の最新式フルートは、4鍵まで開発されていたようです。

 最後のコマでノアイラさん、驚いていますが、
マルセルの話の細かい部分は聞き流していたんでしょうか?

続きは10月以降となります。

第1~21話は「漫画 ハリソンさんはカノ紳士 Mr.Harrison is THE GENTLEMAN -フランス通過編-
で、ご覧になれます。


23-3 いたずらなのか才能なのか

2019年09月08日 | 第23話 才能開花


 マルセルは子供でしたから、
自分から客の二人に「おじちゃーん見て~」
とか言ったのかもしれないし、
二人の方からマルセルに気付いて、
側に呼んだのかもしれません。

 お酒のビンはもちろん、ペットボトルも実は鳴らす事ができます。
けれどもちょっとコツがいります。
口を横に強く引いて、息を飲み口に対し平行・垂直の2方向へと
分割して吹き込むようにしないと鳴りません。

 これさえできれば、後は現代フルートの運指は簡単なので、演奏する事ができます。
ただ、吹奏楽部やオーケストラ等で活躍できるかは別かもしれません。

①部活で希望しても、唇の形や歯並びで別の楽器に回される可能性がある。
②容姿も、ある程度のレベルが要求される。
(実はかなり重要らしく、ここを無理やり突破し、技術やリーダーシップがあったとしても先々悩む事になる)

③合奏時には「自分が何吹いてんのか分かんねーよ!」と
音のデカイ楽器(金管&サックス)パートに心の内で憤る。

④「フルートと一緒だと自分の楽器の音が柔らかくなったみたい
とクラ(リネット)連中の引立役にされていた事に気付き、イラッとする。

⑤楽譜を見りゃあ細かい16分音符の山あり谷あり。
これを間違わず、すっ転ばす、全音符聞き取れるように吹かなきゃならない。

⑥こういった事に耐え続けているのにも関わらず、
端からは見た目が随一の華やかさだけに、
本当に一角だけ乃木坂&ジャニーズ(若い頃の田原俊彦含むw)
or橋本環奈、森川葵、立花音美
――張りの美少年・少女揃いだとすると特に、
「フルート吹きは目立ちたがり」と非難される。

 こういった事に耐えられる強靭なメンタルが必要なのだ!

―と前の作者が愚痴っていましたとさ。

23-2 はじめてのフルート

2019年09月08日 | 第23話 才能開花


 マルセルは魚料理屋の息子で、
年の離れた姉が一人います。

 父親の言ってるような、魚を笛にする事は、さすがとありませんでしたが、
巻貝を笛にはしていたようです。

 北部海岸地域で獲れた魚は、パリへも輸送されましたが、
入市税が高い上、いい魚は王侯や聖職者達の食卓に上ってしまうのでした。
それですら、塩漬けにされて、それなりの距離を運ばれて来たため、
新鮮とは言い難いものだったようです。

 一般市民の方々は残りの魚でガマンし、
お金を貯めては北部の町へと旅行して、魚料理を食べて帰って来ました。
そして、18世紀末に活躍したジャーナリストのメルシエ氏によると、
その事を周囲の人達に、残りの生涯中自慢して、
あきれさせたとの事でした。

23-1 話は元いた場所に戻れど…

2019年09月08日 | 第23話 才能開花


 1765年の初夏のカレーの浜辺まで戻ってみたものの、
結果はマルセルの言う通り。
1753年のマルセルの実家へと場面が移ります。

 当時ハリソン氏は、妻方の華麗なる親戚達にウンザリしながら、
結婚生活を送っていました。

 なので、ハリソン氏の言っている事は、
10歳以上年を鯖読んでホラ吹いてます。
…が、誰も、マルセルすら、そこを突っ込みませんでした。

※最後から2番目のコマで読みにくい太字は「遡」です。

第23話 あらすじ

2019年09月08日 | 第23話 才能開花


▲マルセルが属していた部隊で、ピーヒャラドンドンも兼任していたメンバー達。

 マルセルがフルートを吹くようになったきっかけ。
ある旅行者が自宅を訪れ、教育してくれた事。
その後の一時期、兵役に属した経験も語られる。

 英国館でマルセルにイタリア行きを勧めた人物は、
あの有名人のパパだった?!

 ハリソンの時事放談と不謹慎な歌の披露もあり。
そして、おかみさんが口を滑らし、
クレールの凄腕の過去が明るみに出る事に!