ハリソンさんはカノ紳士 ーフランス通過編 ー(後半)

今は昔の18世紀欧州が舞台の歴史大河ロマン。

25-10 彼女は白い護衛犬と一緒に、ここへ来た

2022年01月08日 | 第25話 貴族になれない私達
  


 ハリソンさん、
何だかいかにも
スパイっぽい返答を
期待していたようですが、
エクトル氏の答えが
フツー過ぎてガッカリ
とは行かないまでも
「つまんねー」
とは思ったようです。

 宿の主人、
破戒僧に片足突っ込んでた
人生の危機は遥か遠くに去り、
今では一人遊び用の
小型ボードゲームしながら
日々、オテル・コンシェルジュを
してます。

 夫婦共々、
とても呑気そうですが、
何気に市門の職員に
宣伝のお願いをしてたりして、
これでなかなか、
抜け目が無いのかもしれません。

 ハリソンさん、
クレールさんの白わんこの話に
食い付いて来ましたが、
居候先の白い飼い猫と仲良しだし、
白モフ好きなんでしょうか?


 ❄️ 次回は第25話最終回
1月11日/火曜日



 
 

25-9 僕、貴族 (=`ェ´=)ピャーの人スパイ説

2022年01月06日 | 第25話 貴族になれない私達
  


 ハリソンさん、
「この人からは
クレールさんへの情熱も
大して感じ取れないし、
やってる事からすると
王のスパイかも」
…なんて妄想が広がって行きます。

 ひょっとしたらエクトル氏は、
ハリソンさんとは違って
ギャーギャー騒いだり、
周りに自分から触れ回ったり

するようなタイプじゃ無いから
かもしれないのに。

 この後、
ハリソンさんはマルセル相手に
「国家存亡にも関わるかも
しれない陰謀論」

を展開させ、
マルセルを呆れさせますが、
その一方で、
ある点については
救われたような
気にもさせるのでした。

 人々の中に紛れて
言動を探るために、
お偉いさんが街に放った
スパイが当時本当に
いたようです。

 ベートーべンに至っては
皇帝や貴族の悪口、
政治へのいちゃもんが
警察を通して全部
バレちゃってたとの事。

 耳がよく聞こえないために、
筆談相手に対して
大声で答えるので、
遠くからでもスパイには
彼の言っている事が
丸聞こえだったのだそうです。

 それでも
しょっぴかれ無かったのは
「彼を庇護する貴族達が
いたからだった」

というのは皮肉な話です。


 ❄️ 続きは1月10日/土曜日
またハリソンさんのせいで
話が別の所へと飛んでしまいます。




25-8 慇懃無礼とあからさまな無礼

2022年01月03日 | 第25話 貴族になれない私達
  


 ハリソンさんとマルセルの
お偉いさんへの基本的態度。
ハリソンさんは「慇懃(無礼)」
マルセルは「あからさまな無礼」 
です。

 しかしマルセルに至っては、
まだこんなのマシな方です。
第2部 イタリア編になると
ナポリ王家ゆかりの人物に向かって、
「この●●オヤジ!」「★ーゲ!!」
と叫んでしまうのでした。

 …公開時には
伏せ字にしなくても
いい事を祈ります。

 ま、言われた相手は
言われても仕方が無いだけの
事はしてますけどね。😑


  

          ▲
 でも、こういうんじゃ「ぽくない」ですよね?

 この絵、前半にも載っていて、
それは上記のように
手描きだったんですけど、
これをもとにペン描きした
線画をスキャナで取り込み、
ベタ塗り&ぼかし&
スクリーントーンは
アイビスペイントで
清書してみたのがこちら。
           ▼





 エクトル氏の本名、
ジャン・ジョゼフ・メルディエ・
エティエンヌ・イゼシェル・
デクターニュ、長過ぎです。
ヨハネ、ヨセフ、ステパノ、
エゼキエル。
…聖書の中の人物との
繋がりを求め過ぎています。

 デクターニュは貴族に付く
「ド」の次のエクターニュ
が母音で始まるので
縮まったという所です。
ちなみに「ド」は平民の場合でも、
相手の冷酷さを皮肉る意味で、
苗字の前にワザとらしく付ける

使い方もあったようです。

 メルディエが気になる所で、
ひょっとしたら海(mer)に
関係するのかもしれませんが、
merde(●野郎/下らないヤツ)や、
merdier (大混乱/乱脈)の方が、
この物語の展開的には
ご縁があるのかもしれません。

 …だとすると、
ごた混ぜ野郎のハリソンさんとは
いい勝負になりそうです。


❄️ 続きは1月6日/木曜日

 

25-7 どうせなら、ストラディバリウスやワインの見分け方の話でもしてて欲しい

2022年01月01日 | 第25話 貴族になれない私達
  


 エクトル氏、
マルセルには
「何あの人?」
なんて聞いていますが、 
ハリソンさんの身元を察すると
途端に丁寧な態度になっています。

 ハリソンさんはハリソンさんで、
相手が本当に貴族だったんなら、
べルサイユ勤めの剣貴族
( =先祖代々からの貴族。
何らかの功績が認められ、
位が授けられたり等して
貴族になった場合は
法服貴族という)なのに、
ただのエゲレスのド田舎地主の
息子の分際で、

ハリソンさんの方が
ずい分とエラっそーな
態度を取っています。

 しかしどっちにした所で、
フレンチ・ノーブルと
イングリッシュ・
ジェントルマンの会話と言うより、
語学の教科書の
最初の方のページっぽいです。

 どうせなら
「芸能人格付けチェック」等の
バラエティ番組で時々見かける、
ストラディバリウスと
それ以外のバイオリンとの
見分け方
や、
ワインの見分け方でも
話し合っていてくれてたら
いいのにと思います。

 エクトル氏は
ワインの名産地の地域内に
領地とお城があるんだろうし、
ハリソンさんはクレモナ製の
バイオリンを持っている
だからです。

 ちなみに前代の作者によると、
ストラディバリウスの
見分け方は、
高音域の違いで分かるそうです。

 簡単に言うとバロック楽器と
現代に作られたモダン楽器とでは、
モダン楽器の方がキラキラした
感じで聞こえて来るらしく、
図書館で「モーツァルト交響曲全集」の
復元楽器を使用している合奏団版と
●●●●フィル等の現代楽器の
オーケストラが演奏している版の
両方を借りて聴き比べていると
的中率を上げられるとの事でした。

 今晩これからの
「芸能人格付けチェック」で
私、これを試してみる
つもりでいます。

 ちなみに
「芸能人格付けチェック」のバックで、
ヘンデルのオルガン協奏曲の中の
「カッコウとナイチンゲール」が
かかってますよね?
これ、前代からこの話の続きを
描く代わりに受け取った
遺産の中にCDがあったから分かったぞ!


❄️ 続きは1月3日/月曜日