T.Shimada's Diary

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福井鉄道の新型車両概要(5月)と大型車両

2012年06月17日 01時14分42秒 | 福鉄電車
 5月半ばの話になるが,福井鉄道の新型車両導入が正式に決定され,今年度中(2013年3月)に福井鉄道へ導入されるとのこと。(福井鉄道で導入される全くの新車両としては50年ぶり。)

 仕様はこれまでに報道されていた通りであり,1編成3両,定員は150人(現行の大型車両の3/4)とのこと。日本における低床車両タイプの鉄道車両としては最大になるという。

福鉄50年ぶり新車両 低床、3両編成来年3月運行(中日新聞(日刊県民福井)2012年5月15日)



 新型の超低床車両の導入に当たっては,乗りやすさの向上の一方で,以下のような問題が懸念されている。

・定員の問題
… 小型車両の770・880・800より定員は多いが,大型車両の定員(200人)を下回る。福井鉄道は昼間の利用こそ少ないものの,朝夕の通勤通学時間帯(朝:8時代,夕方:19時代の急行)は利用が多いため,これに対応できるのか。乗りこぼしの常態化とそれによる乗客離れは避けたいところ。

・積雪対策
… 超低床車両は床面が線路に近いところに位置するため,大型車両以上の積雪対策・圧雪対策が必要となるが,(一応,豪雪地帯である)福井において対応できるのか。同じ北陸の富山地鉄(市内電車)でも雪による障害は起こっている。

→ 雪質がパウダー状なら,札幌市電・函館市電と同様の対策で十分かもしれないが…。北陸では水気を含んだ重たい雪が降るため,北陸独自の対策をとる必要がある。車両や路面など各種の対策が考えられるが,大学や企業などでそうした取り組みがあると良いのだが。(橋や駅など部分的には,幸橋のような地中熱融雪システムも考えられないこともないが…。)


 ただ,これらの意見に関連してひとつ挙げると,現行の乗り場(小型車両に合わせた低い乗り場)のままでは,新たな車両として大型車両を入れるのは安全面で難しい。予め個人の意見と断りを入れておくが,大型車両では乗り降り時に転落する可能性があり(それだけでなく,管理人自身も実際に事故に遭遇している),個人としては積極的に大型車両を新しく導入する必要はないと思っている。(乗降箇所の一部にスロープ状の高床ホームを設けるなどの方法も考えられないことはないが,相応の用地が必要になり,市街地の電停では難しいのではないか。)乗降者の安全を優先するのであれば,大型車両から低床車両への移行は今後も進めていくべきだろうと思う。


 新たな車両が福井に定着するのは,来年度に導入されてからまだまだ先になるだろうか。ゆくゆくは福井の交通の「足」として定着することを期待したいが,まずは導入にあたって,様々な利用者が気軽に利用しやすい車両が入ることを望む。


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2 コメント

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雑感 (Mr.トリデ)
2012-09-08 21:56:25
このたびの、福井鉄道新型車両の導入の発表で私が一番驚いたのは、3両編成だということでした。

日本では大型車両を導入しているという点ではほぼ唯一の例であろう広島電鉄のグリーンムーバ―(マックス)は5両編成ですから、『これで近畿車輛製造の可能性は無くなった』と悟りました。

今回発表された新型車両デザイン総選挙で、車輛の形が富山や高岡などと酷似していることから、新潟トランシスに製造を委託していると私は確信いたしました。
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車両数と製造元の関係 (T.S(管理人))
2012-09-09 01:40:06
> Mr.トリデさん

はじめまして。コメントありがとうございます。

鉄道車両の詳しいところは存じ上げませんが,1編成あたりの車両数で製造元がある程度推定できるとは知りませんでした。(日本国内で低床車両を製造している会社が少あまりないからこそ,ということなのでしょうね。)

またいろいろとご教示ください。
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