V=4/3πr³

詩と物語を紡ぎます

ばくはつ

2017-10-14 18:45:00 | daily tsukasa

ばくはつ

つかささん、ばくはつ、してましたか?

そのけはいは、ありません、おとだけです。 ばくはつなら、さいれんのおとも、きこえると、おもうのですが。

なんだかこわいです、さつきから、なんのおとでしよう?

……あ!

なんですか? このよの、おわり? つかささん!

まつてくださいね、けんさく、けんさく。

……づがざざん!

もうちよつと、です。

づがざざん、いばばで、ありがどおございばじだ、ゆがりば、じあばぜでじだぁ!

はなびたいかい、です。

……へ?

となりまちで、さつきから、はなびたいかい、やつてますね。そのおとですよ。

…………。

ゆかりちやん?

……づがざざんつ! ゔゔゔーつ。

なかない、なかない。

だつて、こわかつたですう、ゔゔゔ。

はいはい、だいじようぶ、あ、いたた、とげがいたいです……!


2017/10/14
18:45 pm

**

極楽の響き

2017-10-14 18:10:00 | daily tsukasa

極楽の響き

行きつけの惣菜店の列に並んでいると、頭上に澄んだ音がする。四本の火箸と歯車形の舌が奏でる、清浄かつ繊細な、天上の調べ、極楽の響き。

見惚れ聞き惚れる。

かつて噂に聞いた、姫路の甲冑師明珍家が産んだ、と言う火箸風鈴。

その実物に始めて逢った、と悟った。


2017/10/14
16:22 pm

**

カボチャ

2017-10-14 11:25:00 | daily tsukasa

カボチャ

花屋の店先に並ぶ、南瓜、かぼちゃ、カボチャ。『ジャック・オー・ランタン』用、かな。

ハロウィーンまであと一七日。

それまでにこのでっかいカボチャは売れるのかな? どんな人が買うのかな? と興味津々だったりする。


2017/10/14
11:25 am

**

昨日の青空

2017-10-14 05:15:00 | poem

       昨日の青空



束の間、雨が止み、
束の間、傘を閉じる。

束の間、見上げる空は、
しばらく墨色が、続くらしい。



晩秋の雨は、
季節の慰み、

喧騒、と、
狂熱、とを、
洗い冷ます、

(ほら、こんなにも、やさしい)
(こんなにも、滲みてくる)

慈雨。



晴れに渇けば、雨に潤い満ち、
雨に浄められて、晴れに憩う。



――なのに何故、僕たちは、


……僕は、
雨を厭うた、のだろう?



一粒、一粒、
また、ひと粒と、

また、雨が落ちる。


見る見る、舗道を跳ねる、
雨、あめ、、AME、、、


再び開いた傘の上、
鈍色の雲を越えた向こう側には、

昨日の青空。


それは、
雨と雨の間で、

愛された記憶、から、
明日からの希望、と名を変えて、

洗われた僕たちに、
黄金色の祝福を、

温かな微笑みとともに、
注いでくれることだろう。



written,elaborated:2017/10/13〜14

**