凸凹家族どっこい米国とオーストラリアとドイツとカナダで生きてます

タイ、マレーシア、オーストラリア、チェコ、英国、バングラデシュ、米国とカナダに住んで感じたことを、そのままお伝えします。

オーブリー駅からメルボルンへ(オーストラリア)

2025-03-10 08:17:08 | オーストラリア
オーストラリアでシドニーと並ぶもう一つの大都市メルボルンを訪れます。
前回シドニーは車で行って、道路の煩雑さと大渋滞に懲りたので、
今回のメルボルンは列車で行きます。



オーブリーは小さな町ですが、歴史ある駅舎が残っており、
開拓時代の鉄道全盛期を思わせます。







立派な待合室も現役で健在です




なぜ、こんな田舎に立派な駅があるかといえば、

オーブリーはニューサウスウェールズ州の最南端に位置し、
州境のマレー川を挟んで対岸にはビクトリア州最北端の街ウォドンガがあります。いわゆるツインシティーです。
「1873 年、メルボルンから 1.60 メートルの広軌線がウォドンガまで開通しました。
一方、1881 年、ニューサウスウェールズ州の 1.435 メートル標準軌線がシドニーからオーブリーに到達しました。
その後、1883 年にマレー川にかかる鉄道橋がこの 2 つの植民地を結びました。

しかし、軌幅が異なるため、(写真手前が 1.60 メートルの広軌線で今は撤去されています、奥が1.435 メートル標準軌線)
1962 年にメルボルンとシドニーの間を直通する標準軌の線路が開通するまでは、
すべてのオーストラリアの乗客はここオーブリーで列車を乗り換えなければなりませんでした。
故に、政治家を含む全ての有名人も、例外なくここオーブリー駅に滞在を余儀なくされました。
ドナルド ブラッドマン、アメリカのダグラス マッカーサー将軍、ファーラップとセント メアリー マキロップ、マーク トウェイン、ラドヤード キップリング、D H ロレンス、H G ウェルズ、アガサ クリスティ、ロバート ルイス スティーブンソン など。
作家のマーク トウェインはオーブリーを通過した際、
「オーストラリアが示す最も奇妙で説明のつかない驚異は、オーブリーでの軌幅の変化です。
このアイデアが生まれた知性の麻痺を考えてみてください」
とまで著書の中で述べています。いかに不便で不都合だったかわかります。」

なので、場違いに立派な待合室がある理由も納得がいきます。
全盛期にはレストランやバーカウンターもあって、
公爵、貴族が滞在するときは、
「プラットフォームの全長に豪華なカーペットが敷かれ、花飾り、旗、花、中国の提灯で飾られていた」
そうです。
(掲示板より)



かなり大規模な駅だった様子が伺えます。

今は廃墟で空き地ですが、昔はこんなだったのでしょう


古い機関車も現役で活躍


なんと蒸気機関車時代のターンテーブル(転車台)まで残っています。


アメリカもそうでしたが、大陸の長距離鉄道は電化されておらず、ディーゼル気動車両が主流です。


このメイドインビクトリア(州)列車でメルボルンまで325Km、約3時間半の旅です。
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