サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

コロシアムとジャズロック

2007年01月05日 18時26分00秒 | 洋楽
最近安価で面白そうな古本を入手し読んでいます。

ジャス・ロックのおかげです

著者は、中山康樹、ピーター・バラカン、市川正二の三人。

以前こちらのブログでも、ブリティッシュ・ジャズ・ロックについて
書いたときも同じことを書いたのですが(コチラ)、
やはりこの「ジャズロック」という言葉は三者三様の意味を持つようで、
三人それぞれのジャズロック観が示されている。

この本によると、「ジャズロック」というのは、
リー・モーガンの『サイドワインダー』(63年か64年)かららしく、
しかしそれについてもエイトビートをジャズロックにいれるのか、
いやそれはファンキージャズの一種と見なすべきであるなどなど
論議が戦われているのであるが、
私の場合ジャズロックと言えば、やはりブリティッシュのそれである。

特にコロシアムやニュークリアスといったバンドやソフトマシーンに
代表されるようなカンタベリー一派が大好きで、
先日もディスクユニオンでキャラバンの紙ジャケ6タイトルまとめ買いしてしまいました。

その中でも私は、ジョン・ハイズマン率いるコロアシムが大好きである。
上の本の中でもピーター・バラカン氏も「ジャズロックといえばコロシアム」と
言っておられるが、私もジャズロックと言えばまっさきにコロシアムが思い浮かぶ。

まず私がコロシアムに出会ったのは、一本のビデオであった。
SHUPERSHOW

このビデオは現在DVD化もされているものであるが、私が入手した時には、
廃盤状態ですごく嬉しかった覚えがある。
このビデオは1969年に当時のスーパーセッション・ブームにあやかり、
ジャズとロック双方のジャンルの人々が集まりセッションしたものを収めた
驚愕の内容である。出演者は、レッド・ツェッペリン(単独出演のみ)、
モダン・ジャズ・カルテット(こちらも単独出演のみ)、ローランド・カーク、
バディ・マイルス、ステファン・スティルス、バディ・ガイ、ジャク・ブルース、
コロシアム、エリック・クラプトン、ミスアンダーストゥッドなど。
この面子だけでも凄そうだと思った方!是非見てください。本当に良い内容なので。

私はクリーム解散後のエリック・クラプトンとジャック・ブルース(しかし共演はなし)や、
ツェッペリンが目当てで購入したものの、しょっぱなに収録されていた
コロシアムの「Those Who Are To Die Salute You」に釘付けになってしまった。

ジョン・ハイズマンの手数が多くタイトでいてジャジーな怒涛のドラミング。
ディック・ヘクストール・スミスのローランド・カーク顔負けの二管吹き。
トニー・リーブスのベースらしからぬ音数の多いフレージング。
後に二人のキーボーディストを擁し話題になる「グリーンスレイド」を結成する
デイブ・リーンスレイドのクラシカルかつブルース魂あふれるオルガン・プレイ。
ジェームス・リザーランドのオリエンタルな風もあるサイケかつジャジーなギター。

いずれもコロシアムを構成する重要な要素であるが、
そのどれもが私のツボにはまるものだった。こんな格好良いバンドがいたのか!
それからすぐにオリジナルを4作品集めたが、
あのクリス・ファーローやデイブ・クレムソンら強者らにメンバーチェンジした
ロックの名盤とされる4thアルバムのライブ盤も良いのだが、
私はやはりジャズロック色が濃い1stと2ndが大好きである。

1st『Those Who Are To Die Salute You』はコンパクトながらも
ジャズとロックの両方が上手いことブレンドされたグルーヴィーな曲も多い
アルバムで、特にタイトル曲「Those Who Are To Die Salute You」における
めくるめく展開されるリズムの応酬は素晴らしい限り。

2nd『Valentyne Suite』(写真)はタイトル曲である「ヴァレンタイン組曲」の
デイブ・グリーンスレイドの怒涛のオルガンが本当に素晴らしい初期の名盤。

まだ聞いたことがない方がいらしたら、嘘だと思って聞いて見てください!

さてさて2006年は耳を疑う情報が公開された年でもありました。

「2007年にコロシアムが初来日!」

えぇ~?まさか?と思ったが本当に来日するらしい。
残念ながら、ディック・ヘクストール・スミスは亡くなってしまったが、
4thの頃の鉄壁の布陣のメンバーがやってくる!

JON HISEMAN - historic leader, drums
CHRIS FARLOWE - lead vocals
DAVE GREENSLADE - hammond organ, keyboards, vibraphone
DAVE“CLEM”CLEMPSON - electric guitars
MARK CLARKE - electric bass and back vocals
BARBARA THOMPSON - soprano & tenor sax

クリス・ファーローは、
有名なバンドをわたり歩いた正にイギリスを代表するボーカリスト。
デイブ・クレムソンもピーター・フランプトンの後釜として
ハンブル・パイに入った、こちらも有名なギタリストである。

どのメンバーも現在の日本では容易に見ることが出来ないため、
貴重極まりない来日公演になるのでは!?

今回のライブは、プログ・チッタを開催しているクラブチッタ川崎で、
2007年2月17日(土)、18日(日)の二回公演が開催される。

勿論私は去年情報を嗅ぎ付け、2/18のチケットをゲットしてます。

どんなプレイを聞かせてくれるのか、本当に本当に楽しみです!

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