サイケデリック・ペンタトニック!?

カリメロレコード(架空)の店主の何でもござれの日々の音楽コラム

上半身裸のフルート吹きのおっさん、Herbie Mann。

2008年02月29日 00時19分54秒 | 洋楽
レコード好きなら必ず安箱で目にしているだろう、このジャケット。
私も何度も目にしましたが、どうにもうさんくさい気がしてそのまま箱に戻していましたが、
どうやらジャズ・ロック重要作だということで、中古CDでようやく手にとった次第。

「Herbie Mann/Memphis Underground」

これがもう格好良い!

こういうの聞かず嫌いというんでしょうね。何で早く聞かなかったのか。

というかこれはジャズ・ロックでもなんでもない。ソウル/R&Bである。

それは曲目をみても明らか。

1. Memphis Underground
2. New Orleans
3. Hold On! I'm Comin'
4. Chain of Fools
5. Battle Hymn of the Republic

ホールド・オン・カミンにチェイン・オブ・フールズやってるし!

ただこのアルバムの主旋律をとるのがフルートというだけである。
そしてそこにロックなギターが切り込んでくる、ということで、
ジャズ・ロックな位置づけらしいが、これは刺激的なR&Bといっていいでしょう。

でもそんなジャンルなんて無意味なほど、ノリノリで格好良い。
バックは百戦錬磨のメンフィス軍団。そこにラリー・コリエルとソニー・シャーロックのギター!
完全に同時代のロック勢を意識したチョーキングしまくりのフレーズに悶絶。

意外にマッチしているのが、ロイ・エアーズのヴィブラフォン。
こいうったやかましい音の中にあってもしっかりと主張してる。

そして3曲目のベースは、ミロスラフ・ヴィトウスが弾いてるのだが、
このR&Bのノリノリな大名曲を全く殺さない軽快でグルーヴィーなベースを弾いてます。

そしてどうにもうさんくさいおじさんが主役のハービーマン。
裏にスタジオでの録音風景が写っているのだが、ブースの中で上半身裸で、
さらに凄い顔してフルートを吹いている。

フルートって勝手にお嬢様が吹いてそうなイメージがあるのだが、
どうにもこの写真には笑ってしまう。でも恐らくメンフィス・リズム・セクションの
作り出す素晴らしいグルーヴに熱くなってしまったんでしょうね。
それは音を聞いても分かります、うんうん。

なので、まだ聞いたことのないロックファン、R&Bファン、ジャズファンの皆さん、
是非聞いてみてください。安いし。

それから上半身裸といえば、このアルバム。
またしてもうさんくさい(笑)

「Herbie Mann/PUSH PUSH」

pushhhh.jpg

でもこれはロックファンは絶対に聞かなければならないアルバムであります。
なんてたって、あの全盛期のオールマン・ブラザーズ・バンドのデュアン・オールマンが、
ギターで参加しているから!!!

デュアンはデレク&ザ・ドミノスの「いとしのレイラ」をはじめ、
色々なアルバムに参加していますが、このアルバムは貢献度やデュアン度でも
非常に高いアルバム。

いずれもっと詳しく取り上げたいですが、ここでは紹介にとどめておきます。