白河小峰城は、名築城家丹羽氏が築いた石垣多様の城
所在地:福島県白河市
別名:小峰城、白河城
城地種類:平山城(梯郭式)
築城年代:興国~正平年間(1340~69年)、寛永6~9年(1629~32年)
築城者:結城親朝、丹羽長重
主要城主:白河結城氏、丹羽氏、榊原氏、本多氏、松平(奥平)氏、松平(結城)氏、松平(久松)氏、阿部氏
江戸時代に丹羽長重が大改修した城郭の見どころは、石垣。本丸内部からだけでなく、北側の水堀越しから落葉時によく見える帯曲輪の石垣も見事。
清水門跡を入って突き当たりの高石垣の左やや上方に半同心円状に積まれた部分がある。この部分を含め10か所の石垣が平成23年(2011年)の東日本大震災で崩れたが、平成31年(2019年)春に被災箇所の復旧が完成した。
主な遺構:本丸、竹之丸、帯曲輪、二之丸、石垣、堀
二之丸跡
内堀跡
外堀跡
月見櫓跡周辺の石垣
清水門跡が工事中のため、今回は月見櫓跡に階段が設けられて本丸跡への入り口になっている
帯曲輪門跡
桜之門跡
狭い石段を上り右に曲がると両側を石段ではさまれた通路で、背後と合わせて三方から敵を制圧できる
本丸跡
藩主の居所と政庁を兼ねた御本城御殿(本丸御殿)があった。畳数は707畳という記録がある。
多門櫓跡
富士見櫓跡
雪見櫓跡
西方に那須連山を望む
三重櫓
本丸の北東隅に立つ三層三階の櫓は天守の代用であり、小峰城のシンボル。江戸時代の絵図などに基づいて木造で復元された。外観は黒塗りの板を張った下見板張で、一・二層目に石落としが設けられている。
前御門
本丸の大手口にあたる正門として、裏門にあたる桜之門とともに本丸を守る役割。石垣の上に櫓を渡した櫓門の形式で、多門櫓と連結されていた。
多門櫓跡から二之丸跡を見渡す、手前は清水門跡(復元工事中)
竹之丸跡
おとめ桜
三重櫓が立っている櫓台の上から
三重櫓一階
石落とし
鉄砲狭間
稲荷山の大杉に残された鉄砲玉の跡
二階への階段
三重櫓二階
チョウナによる「はつり跡」
三重櫓三階
三階から南側の眺望、二之丸跡と手前は前御門の屋根
三重櫓と前御門
富士見櫓跡~西側の石垣
本丸西側の石垣、復旧された部分には草が生えていない
雪見櫓跡~北西側の石垣
三重櫓の北側石垣
一部が積石が不定形という特徴があり、慶長年間(1596~1615)頃のもので小峰城跡で最古の石垣と考えられる
矢之門跡と矢之門二重櫓跡
清水門跡
本丸と二之丸をつなぐ重要な門、櫓門の形式で、小峰城内では大手門と並ぶ最大規模の門
小峰城は小さいお城だから30分もあればさらっと見られる、なんて言うのは嘘!
本丸をぐるっと囲む石垣の見事さ!石材の積み方が様々でユニーク、見ていて飽きない。震災後、何年もかけて復旧工事を行って現在の姿があると思うと尚更に感慨深い。
天守代用の三重櫓は木造、「白河城御櫓絵図」をもとに忠実に再現されているという。櫓内に余計なコマーシャルがないのが凄く好ましい。
2時間以上かけてお城跡を歩いたのに、まだお堀の外側から帯曲輪跡を見ていない。移築された旧太鼓櫓も見ていない。
清水門跡は再来年3月末に工事が終了する予定とか。満開の桜と一緒に、復元完成した清水門と本丸正面の石垣が見られるはず、待ち遠しい…!
11月3日は晴天の特異日。お城の上に雲ひとつない青空が広がっていた。
2024.11.3