設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

引き渡し、でも続く仕事・・・・

2004年08月05日 10時08分27秒 | 独り言
先月の31日 専門屋(夫)の設計した個人住宅の
引き渡しがあった。
鍵を渡した瞬間から もう終り!
この仕事は、実質的に全く終了!
と私は思っていたのだが、今日も 専門屋(夫)は、
その現場に行っている。

どんなに完ぺきに造った家も 何かと不都合は生じる。
作り付けの家具の引き出しが ちょっと重い。
扉が ちょっとだけ曲がっているように感じる。
そんなチェックを 専門屋(夫)は、細かくやっていたが
住んでみての 不都合というのもある。
今日は、「どうですか?」という様子聞きもあるという。
施工会社と施主の調整役、これも引き渡し後の仕事として
まだまだ続いている。

家が出来るまでは「設計者&監理者」であった建築士は
家が出来上がると 今度は いろんな意味での
「家の相談者」になる。これは我が家の場合だけかもしれないが
一つの仕事が終って 引き渡しても それで お施主さんと
繋がりがパッタリ切れる訳ではない。

特に個人住宅は やはり何年間に一回単位で何かと補修が
出てくる。その時は、「こういう場合は・・・」と
お施主さんが聞いてくる事もある。

今回 専門屋(夫)が引き渡したのは 今は単なる「箱」に
すぎない。施主の要望と専門屋(夫)が生みだした空間と技術
そして様々な技術力を提供して何十人と携わってくれた職人達
そんな多数の人達が造りだした「箱」

その「箱」から家族の笑い声、話し声 時には泣き声
そんな音が漏れ出し、初めて「箱」は「家」になる。
今回の「箱」は、どんな「家」になっていくのか。
私も関係ないながらも 影から楽しみに見ていきたい。