設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

誕生ショットと地震

2004年10月05日 11時20分32秒 | 独り言
もうすぐ長男の誕生日がやってくる。次男には少々悪いが
どこのご家庭でも一人目の子供というのは とかく親が覚えている事が
二人目 三人目と下がるよりもダントツで多い。
何しろ親も 初の経験ばかりだし印象が濃い!という場面が本当に多い。

誕生日も年々やっていくうちに最初の感動は どことなく薄れていくものだが
やはり誕生日の日には「今頃は陣痛だったなあ」とか「あの日は暑かった」と
いうショット ショットが思い出される。

そして長男の場合 このショットと「家造り」で結構話題にのぼる「耐震性」
「地震」という話が 毎度なぜか私の頭の中で絡み合う。
なぜ長男誕生の日と地震??

今は平均値より多少 大きい程度の長男だが生まれたときは3700グラム代。
平均よりは大きめだったようで、、、、大きい赤ん坊がいいというのは
昔の話。今は妊婦といえども 運動して身体を動かし小さく生んで
大きく育てるのが理想だとか、、、、いかに妊婦時代プータラしていたのが
バレてしまうのだが、、、、

出産は普通分娩で陣痛も平均的で 何もかも普通のお産だった あの日。
「鼻からスイカ出すより痛い」のは赤子の頭が出るまでだと8人生んだ
祖母から聞かされていたので これでもかの絶叫痛みにも「頭が出た!」という
助産婦さんの言葉をひたすら耐えて待っていた。そして「頭出たよ!」の声。
「ヤッター!」となる筈が助産婦さんと お医者さんの雲行きが怪しい。
それに私には まだまだ「鼻からスイカ」状態の痛みが襲ってくる。
「デッカイなあ~~参ったねえ~~」「どうします?肩折ります?」
物騒なヒソヒソ声が聞こえてくる。

どうやら長男は大きすぎて 普通なら頭が出ればスルッと出産のところが
肩が出ないらしいのだ。私は絶叫。長男は詰まってるしで一時は赤ん坊の
肩を外してとか 切開してとかの話になったらしい。ああ、波阿弥陀仏。。。

どうにかこうにか助産婦さんが私の腹に馬乗りになり マヨネーズの
チューブ状態になったところで一気に出産!正に九死に一生の気分。
しかし 結構母体に無理したという事で私はしばらく分娩台で寝てるはめに。
「あれ?」と気がつくと 分娩台に一人寝ていて周りにはだ~れもいない。
終わってしまうと 頭の中は開放感で一杯で 少し余裕が出てくると
頭の中は くっだらぬ事で一杯になる。
「こんな時 地震がきたら究極に嫌だなあ~」
白い病院の天井をボケ~~と見ながら ふとこんな事を思う。皆 右往左往して
でも一応産婦人科だから真っ先に赤ん坊の救助に向かい 入院患者を救助して、、、
あ~~こんなところで私一人寝ているって あの看護婦さん覚えてくれるだろうか。
ウトウトしながら くっだらぬ事を想像していた正にその時!
グラッと寝ている分娩台が揺れる!窓がガタガタと物凄い音!
どうしよう!誰もきてくれない。起きようとしても 下半身が痛くて動けない。

「すいませ~~~~~ん」金切り声で叫ぶ。まだ誰も来ない。
「すいませ~~~ん だれかあ~~~~」
「あらあら どうしたの~~?」二度目の声で のんびり看護婦さん。
地震があ~~と言ってる私に 「ここ線路の近くだから揺れるのよねえ~」
そうだった、、、長男生んだ産院は超線路近くに建つ。

あれ以来 お施主さん達が真剣に打ち合わせ席で「耐震性が」とか
「地震が」という話をしているのを聞くたび みょーに
長男誕生の日を思い浮かべてしまうのだ。
本当に不謹慎な裏窓稼業である。。。。。