設計事務所の裏窓

夫は建築士。設計事務所をやってます。
裏から眺めた感想、日々の独り言。
不定期便で頑張ります~!

行動の裏

2004年10月30日 15時32分26秒 | 独り言
人は話すことや表情だけでなく 無意識に何気ない行動や動作に
本当の自分の気持ちが表れるという。
例えば 嘘をついた時には やたら瞬きが多くなったり冗舌になったり
攻撃的な気持ちが少しあるときには 腕を組んで相手と対峙しがちだとか・・・

「電車で座りたかったら やたら外をキョロキョロ見回している座っている人を
 見つけるといい。 そしてその人の前で立っていればいい。」

これは確か学生時代 何の教科だったか学校の先生が話してくれた事だ。
自分の降りる駅が近づくと 窓から外を確認する人は多いという。
この先生のアドバイスは結構 当たっていて 電車に乗って注意深く見回すと
外をキョロキョロする人は案外 いるものである。
必ずではないが 大体こういう方の前にスッと立つと降りてくれる。
これが当たった時は 結構 心の中でニンマリである。
なんともセコイ性格だが 座れる座れないではなく なんだか全く知らない
他人様の深層心理を当てられた喜びが セコイ性格ゆえにヒシヒシと嬉しい・・・

働いていた頃は 帰りの電車で偶然にも自分の前に座っていた方が立ってくれると
待ってました!とばかりに座ったものである。
大した仕事もしていなかったが ドーンと重くなった一応働いた身体が
帰宅電車の少しの時間に癒されるのは 究極にありがたかった。
なんともババさい若いOLであった訳だが・・・・・・

確か その日も会社の帰りで生憎と外は雨。
車内はそんなに混んではいないが 座れるスペースは全くない いつもの
帰宅電車風景。毎度の事のように誰かキョロキョロするお人はいないかなあ~と
すまし顔のくせに 目だけは忙しく見回していると・・・・・
斜め前に おばさまらしい年配のお方が不意に外をキョロキョロ・・・
「ここかも!」ススッと又々何気ない すまし顔でそのお方の前に立つ。
駅へと着く。でも その駅では おばさまは立たない。
う~~ん 次の駅かも・・・すまし顔で立ちつつ頭の中は くだらない想像巡らせ・・・
でもその次も またその次も・・・立たない!それに今まで自分が立っていた前に
座っていた人とかが続々と降りていく・・・・

こうなると 座れるは二の次で なんだかそこに座れるまで立っている。
それでも そのおばさまは駅が近づくたびキョロキョロ・・・・
そして不意に上を見上げ 私を見ると
「すいませんが○○駅は まだ先ですよね?」話しかけてこられた。
○○駅・・・・この電車の終点の駅じゃあないかあ~~~
ガーンの気持ち押さえニッコリ「終点です」と答えると
「今日 初めてこの電車乗ったので着く駅がわからなくて」

キョロキョロの意味も もっと奥深く考えなければいけなかったらしい。
あれ以来 電車では期待しないで立っている。
そんな時 偶然自分の前に座っていた人が立つと「ラッキー」と
物凄い目っけ物をした気分になれる。

やはり人の行動を奥深く探っているより 行き当たりバッタリで
「ラッキー」な事に出会える方が性に合っているらしい。
だから こんな不安定稼業の裏窓も やってられるのかもしれないのだ。
ちょっと悲しき納得事・・・・・