ひだまりーん

むだばなし。

サーカス。

2005年10月05日 | 子ども
小学生の頃、家族でサーカスを観に行った。
観に行ったというより、
出かけた帰り道にサーカスをやっているのを見つけたので
急に入った、という感じだった。

入場口で係の方に「混んでいる」「席が無い」と言われたのに
両親は「いいよ、いいよ」と中に入ってしまった。
私は次の機会にゆっくりと観たかったので
嫌々、入って行った。

会場に入ると席が無いのは一目瞭然だった。
階段を下りながら席を探すが、全然見つからない。
あるわけがない、といった感じだった。
だからさっき、言われたじゃないか!
私はさらに機嫌が悪くなった。

結局、通路になっている階段の途中で座って観ることになった。
後ろの席の男性から「観えないよっ!」と怒鳴られた。
私たちは少しかがんで観ることになった。
みじめだ!みじめでたまらなかった。
私は涙が出て来て、サーカスなんてどうでもよくなり、
一人で怒りながら、泣いていた。
幼児だった弟は父親に抱っこされて、ご機嫌で観ていた。

そこから記憶が無いのだ。
そこまでは強烈に覚えていて、今でも嫌な思い出のひとつだ。
あれ以来、サーカスも大嫌いになり、観に行ったこともない。

だから私は子どもに何かを体験させるときは
その中でもできるだけ良い状況で体験させてあげたいと
強く心に誓うようになった。