【現在一番小さい素粒子は電子顕微鏡でも見えない】 細胞は原子核(陽子、中性子)、電子で構成されているが、その大きさは電子(-)で5fm、陽子で1fmといわれている。ここで大きさの単位を開設。
mm(ミリメータ)は1/1000m
μm(ミクロンメータ)は1/1000mm スギ花粉:20μm マスクの網目:100μm
nm(ナノメータ)は1/1000μm DNA:3nm
pm(ピコメータ)は1/1000nm 分子:280pm 光学顕微鏡では見えない
fm(フェムトメータ)は1/1000pmとなる 中性子:1fm
amは1/1000fm 計測不能
zmは1/1000am クオーク:800zm 2012年に質量発見
ymは1/1000zm ニュートリノ:1ym
ということで陽子1fmは1メータの1/10の15乗となる。光学顕微鏡で見ることができる限界の大きさを持つウイルスの大きさは440nm程度で1/2000mm。これでも小さいが、陽子は、ウイルスの1/1000000の大きさとなり光学顕微鏡では目視できずに電子顕微鏡が必要となる。このfmの単位はイタリアの物理学者エンリコ・フェルミ1901-1954が由来で、1938年にノーベル物理学賞を受賞しマンハッタン計画にも加わった人物である。
【最小の素粒子はヒッグス粒子】
陽子や中性子(大きさは1fm)よりも小さい物質はクオークと言われ、フェルミ素粒子と呼ばれている。
その大きさは1am(アトメータ:1/1000fm)よりも小さい。
クオークにはアップ、ダウン、チャーム、ストレンジ、トップ、ボトムの6種類があり、
アップクオークは800zm(ゼタメータ:zm=1/1000am)、
トップクオークは0.1zmの大きさである。
これらは1974年に存在が確認されたらしい。
クオークのようなフェルミ素粒子には、ニュートリノというものがあり、
大きさは1ym(ヨクトメータ:1/1000zm)で1/10^24メートルとなる。
これは素粒子のなかの中性レプトンの名前でエンリコ・フェルミが命名、
ライネスによる実験によって存在は証明されたらしい@1959年。
これ以上に小さい物体はあるのか?というとボーズ粒子というのがあるが、その大きさは無い・・・というレベルらしく、理解不能である。
【素粒子の解析に必要な加速器:スーパーカミオカンデ】
ところで、このニュートリノを観測するために造られたのがスーパーカミオカンデ、
直径40m深さ40mの巨大な容器に超純水を満たしてニュートリノの質量に関する詳細な分析研究を行っている。
この容器は地下1000m、余計な宇宙船の侵入を防いでニュートリノだけを観測するために必要な深さだという。
また高電子増倍管を11000個張り巡らせる。
この増倍管は月の懐中電灯の光を捉える倍増性能があるらしい。
2015年のノーベル物理学賞受賞にスーパーカミオカンデが一役買った。ニュートリノに質量があることを証明した。