2020/11 NHKスペシャルでやってたので記事にしてみた。クフ王のピラミッドの内部に未だ発見されていない空間があってそこには財宝が眠っているのではないか? ということは以前からささやかれている。ツタンカーメンの墓が王家の谷で発見され、なんら盗掘をうけなかった状態で見つかったため、その財宝は黄金のマスクなどとてつもなく価値があるものであった。ツタンカーメンは20才そこそこで死亡したファラオ。それに比べればクフ王は何十年もファラオに君臨した王である。その財宝は計り知れないはずだ。というところから隠された空間伝説は生まれている。当時の墓は王家の谷という発見されにくい場所に複雑に作られた。従って「ここに財宝がありますよ」と言わんばかりの目立つピラミッドに財宝を眠らせることはありえない、という考古学者もいて何が正解なのかは謎である。
時は流れて現代の素粒子観測技術が発達した時代に於いては、宇宙から地球に降り注ぐ素粒子「ミューオン」を観測できれば、ピラミッドの内部を透視することができる、というのがこの発想。ミューオンは、岩などの硬いものでも通り抜ける性質を持つという透過性が非常に高い物質で、物質密度の違いをミューオンの透過率の違いで評価するというもの。
ではミューオンとは何なのか、素粒子の一つで、μ中間子ともいう。湯川秀樹が核力を分析してπ中間子の存在を予言したが(1935)、その直後に宇宙線中によく似た質量の粒子が発見された。これはπ中間子とは違ってμ中間子だったのである。これ以上の専門用語を羅列したところで益々理解不能になるので、以上で説明を終わる。
クフ王のピラミッドの内部は以下の様に大回廊があり、王の間に繋がっている。この回廊の上部に大空間が存在しているという。その存在を宇宙から降り注ぐミューオンをフィルム(原子核乾板)で観測して、その密度差により証明しようというもの。
観測結果は以下の通り、空間があればこのコンター図の赤色で示した部分が現れる。このように大回廊の真上に新しく大空間があるであろうということが以下のコンター図で証明された。しかしながらそこにクフ王の間があって財宝が眠っているとはかぎらない。綺麗な真っ赤に観測されたということは、石棺もなければ黄金も何もない、単なる通路である可能性が大であると私は思うが、NHKでは そういった放送はしていなかった。