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舞妓さん

2011年04月15日 | 池波正太郎 江戸時代

 舞妓さんというのは20歳以下の年季奉公中の芸妓のことをいい、 芸妓がプロなら舞妓は見習い中ということになる。 見習い中であるからすべての面倒を置屋が引き受けてくれる。 したがって舞妓さんには給料はなく、お小遣いをもらうのみではあるが、見習いとして仕事はこなしていく。 そして技能を20までに身につけると芸妓として独立し、花街で生きていくかどうかを自分自身で決める。 ところで、舞妓という呼び名は京都独特のものであり、東京では半玉という。 これは芸者とくらべて技量が未熟であるから花代(東京では玉代という)が半分であることが多いことから半玉というらしい。 しかし舞妓さんは芸妓さんと同額の花代をもらう。 舞妓さんの装束は友禅染の着物に西陣織の帯が基本で、振袖の着物の肩と袖は子供であるという古来の風習に基づいて縫い上げられる。 帯は後姿の美しさをだすためにだらりと長くたらした結び方をするところから だらりの帯 といわれ、 これは江戸時代末期の京都の町娘の風俗である。 舞妓さんの基本は名のとおり舞であり、まず最初に日本舞踊から習得する。 とはいえ、舞だけではなく、楽器の演奏、唄、お座敷のしつらえなどを含めて修行を重ねる。

友禅染の着物に西陣織のだらりの帯 地毛で結う京風の鬘に花かんざし

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