「ダ....ダイヤのA....」
006336号はレート800万フランの勝負に負けてしまった。次のレートは1600万フラン、もう後がない。
ル・シッフルは無表情のままテーブルを指でたたき、006336号にさらなる勝負をうながした。
「も....もちろん、つづけよう」

(中略)
006336号は勝利した。ル・シッフルを破産させるという任務に成功したのだ。
「見物人たちは、彼のために道をあけた。まるで彼が死の臭いを運びでもするかのように、見物人は好奇と不安の目で彼をながめる。やがて、ル・シッフルは006336号の視界から消えた。」
(わりとあっけなくナチュラルで勝ってしまった)