今回の旅行では、最大のコストをかけたのが、昨年2016にオープンした「上海迪士尼乐园」であります。まあ、和気入道的にはたいへん気が進みませんでした。大枚はたいて人列に並びに行くのがそんなに楽しいか? などと毒づいておりました。しかし、子どもにとってはやはり夢の国でありまして、彼らの行きたいスポットナンバーワンでありました。事前に情報を集めることとしました。日本のメディアでは、汚いだの、マナーが悪いだの、まあ当然といえば当然の評価が流布されているのではありますが、それは施設側だけの問題ではありません。逆に大金を払うわけですから、管理ができていないのは問題ですけどね。その辺については中国クオリティですから気にしません。主に利用したのは「上海ディズニーリゾートhttps://www.shanghaidisneyresort.com」と、日本語で表記された各siteやブログなどです。「その1」でも触れましたが、当日券がないとのことで、慎重に日程を調整します。平日と休日・繁忙期では値段がかなり違います。なんとか平日を狙いたかったのですが、スケジュール的に仕方なく週末のエントリーとなりそう。開園時間も週単位? くらいで異なるようです。site上でのクレジット決済となります。変更はsiteでできるようですが。大人の事情炸裂で、子どもにはもったいぶって「行けるかどうかは判らない」的な態度です。その一方でアトラクションをチェックしておこう、などと矛盾した準備期間を過ごしております。事前の妄想的チョイスとしては、「パイレーツオブカレビアン」と「トロン」、マーベルの展示などが候補として挙がっています。スターウォーズなんかも興味あるのですが。結局、土曜の予約4人前日本円で3万をクレジットで済ませました。代表者のパスポートナンバーが必要となります。一応、メールをプリントアウトして手元に置いておきます。
宿泊したホテルは上海野生動物園の近くでえらく郊外にしたのですが、地下鉄の利用でディズニーランドにアクセスしやすいことも理由でした。香港のようにディズニー専用車両ということでもなく、のんきな田園風景を見ながら揺られていきます。車内は子供連れが増えていて、コスチュームもそれっぽい子がいますよ。そんなとき、車両内でなにやら手あたり次第に客に声をかけるおっさんが。近くにいたお兄さんが応え、現金を渡します。なんか売ってるんの? よく見るとビニールの合羽です。ずぶ濡れアトラクション用に、さすが、痒い所に手が届く粋な車内サービス! な、わけないです。単なるゲリラ商売です。ちなみに帰りの車内では(おそらくバッタもんの)光るミッキーグッズを大量に持って、売り歩くおっさんが。たくましい商魂、微笑ましい上海らしい光景です。
開園時間を少しまわったのですが、いよいよ来ましたよ。駅のゲートから人が湧いて湧いて、同じ方向を目指します。
何のゲートか遠目では判りませんが、並ぶしかありません。少し離れたところにも窓口があり、まばらに人が並んでいます。あれかな? 近くに来たセキュリティスタッフに、外国人だけどここに並ぶの? と訊いたのですが、予約があるなら、ここでいいとのこと。すごい人。で、これは入場ゲートではなく、セキュリティゲート。金属探知機をくぐるのと、バッグ類はすべて開けて中を見せる必要があります。なんでか? 食料品の持ち込みを阻止するためです。写真に撮れなかったですが、廃棄される食料品がゴミ箱様にどんどん放り込まれ、持ち込みたい現地人? が吠えます。飲料やお菓子類は大丈夫のようですが、お弁当やカップ麺はダメみたいです。ご注意ください。
この後に入場ゲートがあります。パスポートを手元に準備します。やっと順番がまわってきましたが、お兄さんがなにやら言ってきます。よく判らないよ、という顔をしてると、「予約がない」とのこと。いやいや、そんなことないですと、プリントアウトした紙を見せます。他のスタッフが駆け寄って来て、ごちゃごちゃ言ってます。まあ、お兄さんの端末操作が間違っていたみたいです。エントリーの内容と一団の陣容が一致することを確認し、ゲートイン。ここまで40分くらいかかったような。
広い! でかい! 遠い! 歩いての移動は時間かかるねえ。地図を見ながら進みますが、なかなかたどり着きません。そうとう歩くことになると直感しました。fast passもアトラクションによってはありますが、お目当てのセーリングオーバーホライゾンのfast passはなくなっていました。ではカリブの海賊を目指します。こちらは待ち時間35分。意外と早くいけるかな。並ぶには気候的に楽な感じです。まあ、それっぽいディスプレイを見ながら、列が進んでいきます。飲み食いしてる人たち、多いですね。アトラクションの内容については触れませんが、和気的には最高でした。次♀は怖かったそうですが、ディズニーのアトラクションで面白いと思ったのは初めてでした。で、午前の部は終了です。時間がもったいないので、路上でチキン入りのメロンパン様なものを購入し、食い散らかします。バズライトイヤーのfast passが3人分だけゲットできたため、和気以外が乗り込みます。微妙な面白さだったとのこと。その後も話題にあまり出てきませんでした。トロンの跨るコースターは最も楽しみにしていたはずの次♀が、その姿に怖気づいてしまったため、却下。
パレードもやってましたが。横目で見るような感じで。
セーリングオーバーホライゾンに並ぶことに。ここは午前もすごい列でしたが。最後尾に並ぶと「120分」の立て札を持ったクルーが。いや~、長い。でも、並びましたよ。ここではピープルウォッチングをしながら気を紛らわします。経済的に発展し、ディズニーランドが成立するほどなわけで、現地の人の装束も以前とは大違い。おしゃれな装いも多いのですが………。よく見ると、観えてくる。スポーツメーカーのロゴがおどる服やバッグや靴が、もしかして。微妙な違和感がムラムラと湧いてくるのです。よく出来た偽モノ? 和気入道的にはいまさらながら的な感じですが。ここまで豊かになってると、バッタもんも減ったと思ってました。家人に、バッタもん疑惑のことを伝えますと。そんなことないでしょ、とのこと。暇に託けて、観察を実況します。「前の男性が背負ってるデイパック、ロゴが擦り切れたようになってるけど、メーカーの造り込みでいちばん気を使うとこじゃない?」「ジッパーのタグもなんか安っぽい感じがするよ」はじめはフーンという感じでしたが、「そういえば、地下鉄の駅の入り口に靴を並べて売ってたけど、場違いなメーカー品があった」とのこと。レベルが上がったバッタもんが跋扈してるというか、さりげなく溶け込んでいるのではないかと、そんなネタで時間を流しておりました。ホンモノならエライ失礼な言いがかりではありますが。
当然ですが、子ども達が多く親御さんと並んでおりますが。うちの子が何にもない中、もたれかかっている壁で遊んでいると、知らない子どもも見よう見まねで似たように遊びはじめました。このまま放っておくと、一緒に遊び始めるんだろうなあ、言葉が通じないけど子どもたちはコミュニケーションをとるのか、面白そうだなあ、と見ておりましたが。列が前に向かって進んでいくため、そのシーンには至りませんでした。凄かったのは、教育熱心さが日本とはちと違います。その列にいた小学生の女の子は、お母さんの熱心な指導のもと、国語の勉強をしていました。さらに凄いのは、歩きながらお勉強に勤しむ子も。コケないよう、母親が寄り添っています。カップ麺の持込みよりも、勉強道具の持込みを禁止しろよな。
長い長い時間が過ぎ、和気入道の疲労も絶頂を迎えたころに、やっとアトラクションへ。2時間以上かかったので、もう座席に座ることに安堵。中国語で注意事項の説明がやたら丁寧です。セーリングオーバーホライゾンについては何も知らないままでした。かくして、シートベルトをガッチリ閉めて、いよいよ座席が空に浮きはじめました。
ぶっ飛び!
鳥になりたい人、スーパーマンになりたかった人、翼が折れたエンジェル、合法的にハイになりたい人、高所恐怖症を克服したい人、ぜひどうぞ。ほどよく疲れていたので、よく効きました、はい。
マーベルのアトラクションには映画セットまんまに展示されているアイアンマンスーツとかあって、ファンにはたまりません、多分。ここは並ぶ必要もなく、すんなり入れます。
このあたりで、家族総意のタイムアップで撤退開始。売店にて土産物を物色。ここでしか買えないかどうかは、子どもには関係ないようです。好きなものをチョイスしてました。為替レートの関係で、日本と値段も変わりません。お買い得感ないな~。ダッフィーを探して、スタッフに訊いたら、あそこの店にありますよ、と教えてくれました。
約6時間の滞在でした。まあ、満足といえば満足ですが。ほとんど歩いているか、立っているか、的な時間でした。次にもし来ることがあれば、中国語でしゃべるジャックスパロウのアトラクションの繰り返しでいいかな、と思ってしまいました。
皆さんが気にしそうな点について。
チケットについては、ネット上での事前の予約がいいでしょう。siteは英語もしくは中国語の表記ですが、難しくはありません。クレジットカードとパスポートナンバーを準備してください。2day passの設定もあります。年齢と身長で値段が決まります。背が高い子どもは大人料金となります。平日がお安くなっております。
入場には予約に使用したパスポート現物が必要です。混み方はすごいですが、おそらく東京ほどではないのかもしれません。非常に広いので、時間と体力には余裕が必要です。服装や装備、荷物は工夫してください。お食事系は持ち込みできないので、現地調達を。
掃除は行き届いています。トイレもそれほど酷いとも思えません。スタッフに日本語は通じないと思います。英語とゼスチャーでなんとかなると思います。スタッフは普通に親切だったと思います。
人民のマナーも目に余るようなシーンには遭遇しませんでした。開園から時間が経過したこと、民度もそれなりの客層であること、風評は所詮はメディア等のネタであること、スタッフが必死でがんばっていること、などから子供連れでも大丈夫ではないでしょうか。もちろん、油断はいけませんよ。