わらべうたとえんげきの広場はちみつ

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相馬移民奇譚 相馬での公演が終わりました。

2014年12月02日 | 演劇
福島の民話を語る会で、相馬へ公演に行ってきました。
朗読劇のテーマである真宗移民の子孫のみなさまの前で祖先の歴史を語りました。


北陸からはるばると危険な道行をした真宗移民のご子孫との再会。しかも私が演じる発教さんのお寺での上演。お寺で発教さんのお墓に手を合わせました。発教さんを演じることで、私の中には強い確信が生まれています。今はただ、求められることに力を尽くすのみ…。


遠い相馬なのにすでに繋がりのある方がたくさんで、初めての土地とは思えない。次々に面会に来てくださる方がおられて。

門徒さんが見つめるのは、私の演技ではなく祖先の姿。富山弁に懐かしく泣き、こきりこぶしに目を煌めかせ、親知らず子知らずの地名に胸をつかれる。

脚本に登場する通行手形を大事にわざわざ持ってきてくださった方。相馬移民の民謡を歌いに来てくださった他宗派の方。民宿の庭の柿の木は「とやま」とよばれていた。震災前までは軒先にずらっと干し柿にしたのよ、来年からはまた干せるかしら、とおかみさんはつぶやいた。

つながりをとりもどそう。語り歩くことで。

語り継ぐ強い想いと確かな技術を持つチームの素晴らしき旅でした。それにしてもおそろしく呑み食い語りあったなあ。

お寺のみなさん、門徒さん、ありがとうございました。

公演記録:
「福島の民話を語る会」福島公演
朗読劇「相馬移民奇譚~小僧と首~」
11月29日 南相馬市の原町別院
11月30日 相馬市の正西寺