ダイキンオーキッドレディースを占う

いよいよ女子ゴルフが開幕した。上位陣はシーズン開始ということもあって面白い顔ぶれが揃ったが、中でも川岸の力は確実に伸びているように感じた。諸見里や森田理香子あたりは少ない試合数の中で必死という状況だが、何とか食らいついているようだ。諸見里は好位置につけているが、負けグセから脱出するのは容易ではない。今日は生憎の悪天候で中止だそうだが、優勝はやはり、鈴木愛・川岸・イミニョン辺りになるのだろうか。今年も去年と顔ぶれが余り変らないのでは、女子ゴルフの熱も冷めてしまうと心配するのは私だけでは無いであろう。

私としては「ビューティー」な選手に勝ってもらいたいのだが、優勝争いの秋終盤では中々難しいので、シーズン頭の４試合で何とか１、２勝をと目論んでいる。例えば堀琴音・松森杏佳・小祝さくら・松田鈴英・高橋恵・宮田成華（これでナルハと読むらしい）などがお気に入りである。中国のチャンウェイウェイなんかも「許せる」かも。高橋と宮田はステップアップツアーからの昇格組である。

実はこのステップアップツアーがまた楽しい。ＬＰＧＡ主催のツアーでは「一番面白い」と言っても過言ではない。何と言っても全員真剣なのはあたりまえだが、上部ツアーのように専属キャディをつけてないので「何でも自分一人でやる」感がモロに出ていて、ついつい応援したくなってしまうのである。私はよく you tube なんかでゴルフのレッスン動画を見ているが、ステップアップの連中はまだアマチュアからプロになったばかりのヒヨッコなので「スイングもツッコミどころが満載」というのも楽しい。

しかし飛距離というのは天性の才能だとよく言われるが、先日テレビで「ヤンキースの田中が槙原とゴルフ対決」をやっていて、ドライバーが「３００ヤード」飛ぶんだとか。やっぱ野球選手ぐらいに体が出来ていると「自然と球も飛ぶ」ということだな、と納得した。体が大きい小さいは多少は関係あるだろうが、「腕を振る」という点で言えば「それに関係した筋肉」が鍛えられていればいるほど「飛ぶ」のは間違いない。ゴルフ向きの筋肉というのがあるのである。

では何処の筋肉がそうなのか？と言えば勿論一つではないが、主に「足腰」ではないかと思うのだ。飛ばし屋ナンバーワンの葭葉ルミが「腕立て伏せ０回、握力３０未満」というのを聞くと、「腕力」は飛距離には関係ないというのも妙に説得力があるではないか。とにかく飛距離が出るなら何でもしたいと思っているアマチュアはいっぱいいると思うが、プロはお金が掛かっているだけに「もっと切実」だ。キャリーで２００ヤードやっとこの女子プロは、何とか飛距離アップの秘策はないかと「それこそ必死に探している」、にも関わらず特効薬はどうやら無いようだから、我々が秘密を知るのは「干し草の山から針」を見つけるよりも「無理」なのである。

そう言えば最近「怖いほど痩せる○○ダイエット」なる宣伝が SmartNews に出ていたが、どれも「嘘くさい」ので私は信用していない。やはり楽して飛距離を得ようというのは「虫が良すぎる」のである。地道に練習するしか方法はない。そして飛距離を求めるのは「ないものねだり」だと諦めることである。飛ぶ人は練習しなくても飛ぶし、飛ばない人は「いくら練習しても飛ばない」のだ。必死に練習して、たった５ヤード飛距離が伸びたと喜ぶよりも、アプローチの技を伸ばしたほうが「スコアは確実によく」なるのは間違いない。まずは己を知れば１００戦危うからず、である。

と、もっともらしい事を言ったが「飛距離はあったほうが断然気分が良い」のである。例え「スコアが悪くても」飛ぶ人のほうが偉い、というのはアマチュアの悪い癖であろうか、私も昔はそうだった。病気して飛ばなくなった途端に、ゴルフが全然楽しく無くなったのだ。だから今では練習場でも「馬鹿みたいに飛ばす人」を横目に見て、端の方でヒッソリと練習していたりして「自分でも情けない」と思ったりするのである。もう飛距離で周りを驚かせることは永遠に不可能になったので、スイングの「綺麗な形」にこだわることにした。そう、老人スイングである。結局は飛ばないから駄目なのだが、もうそれしかゴルフへのモチベーションが私には残されていないのだ、悲しいことだが本当なのである、ああ・・・。

さて愚痴を言っていてもしょうがない、女子ゴルフも明日は最終日、２０１８年の最初に優勝するのは誰なんだろうか？

私は残念ながら「最も優勝して欲しくない」イミニョンのような気がするのだ。私の予想がハズれればいいのだが、果たしてどうなるか楽しみである。