まず愚痴から言わせてもらうと、有料配信は「試合ごとにサイトが変わる」のではないか、という危惧が払拭できないので嫌である。出来たらLPGAが一括して年間会員を募り、その年会費をLPGAがそれぞれに分配する形が望ましい。まあ、配信側は分配金よりも顧客情報が欲しいのだろうが、私的には「それが嫌」なのである。バスケットボールのNBAが日本市場の配信を一括して「楽天」に丸投げしたので、それっきりNBAの視聴を辞めてしまった経験が思い起こされた。年間1万から2万ほどなので、別に楽天に申し込んでも良かったのだが、何より楽天の企業イメージが私の中で良くなかったので、それで残念ではあったがNBAとはキッパリおさらばした。サッカーも一時はリーガやセリエなどヨーロッパの強豪チームの試合を見るのが愉しみだったが、それも WOWOW やその他の独占配信の囲い込みによって自然消滅してしまった。独占契約というのはゲームを主催する側の収益を最大化する方法であるから、一概にダメと言うのは難しいが、もしその種目を本当に好きなファンにしてみれば、その会社と視聴契約を結ばなければ試合を見ることが出来なくなるのだ。理不尽ではないか。
私は有料だから嫌だと言ってるわけではない。LPGA が直接契約を結ばないから嫌なのである。勿論、そんなに好きならガタガタ言ってないで、相手がどんな会社だろうと「さっさと契約」すれば良いじゃないか、と言われるのは目に見えている。実際、それで問題が起きるわけじゃないだろう。だが嫌なものは嫌なのだ。例えば LPGA が放送のノウハウを持ってないから、専門の業者に製作から配信までを一括して委託する、と言うのなら、それはそれで構わないと思っている。但し、契約するファンと直接向き合う窓口は、LPGA でなければいけないと言うのが私の主張である。それが試合を提供する側の、最低限のマナーでは無いか。しかし今回のアースモンダミンカップは「U-NEXT」が独占放送の契約をした。以前から U-NEXT と契約している人は、そのまま無料で見れるから良い話である。それに新規契約であれば無料お試し期間があるから、こちらも実質無料である。別に無料なら問題ないじゃないかと思われるかも知れない。しかし私はただアースモンダミンカップを見たいだけなのである。U-NEXT に加入するつもりは「全くない」のだ。加入するつもりが全く無い「映像配信会社」に、ただ女子ゴルフを見るためだけに加入する、と言うのが「受け入れられない」のである。これが U-NEXT の思うツボなのは「分かりきっている」ではないか。だから今回の試合は「無視」することにした。ネットでは色々調べると、YouTube などで細切れではあるが映像を見ることができるようだ。だが、私は意地でも見ないことにした。LPGA に猛省を促すために、女子ゴルフを封印したのである。お陰で「男子の福島オープン」を見たりして、これはこれで結構面白いじゃん、とか思ったりしてお茶を濁していた。まあ所詮、女子ゴルフを見られない腹いせである。
いずれ人気抜群の女子ゴルフであるから、どこかの企業と連携して「独占配信」をエサに「囲い込みに加担する」ようなことは避けられないだろうと思っている。もしそうなったら私は多分、女子ゴルフとは「縁切り」することになるであろう。ゴルフは大好きだが、「LPGA 公式チャンネル」の開設以外はNOサンキューである。誰か初代Jリーグチェアマンの川淵三郎氏のような辣腕のプロデューサーが LPGA に参加して、テキパキがんがんと「オンライン会員」制度を作り上げてくれないかなぁ〜。これは LPGA が親会社であれば、映像を管理する部分を扱う「別会社」であっても構わない。窓口が LPGA であれば、私は加入すると思う。あるいは「スポーツ専門の映像配信会社」と言うのも、これはこれで「あり」だと思う。例えばテレビやネット環境で「サッカーとバスケットとゴルフ」を全部まとめて見られる公式チャンネルがあれば、それは入っても良いかなと思う。要は、スポーツと関係ない他の会社が「顧客を囲い込む」ために視聴者に独占契約を結ばせるのだけは、断固反対である。
・・・何だか、古風な頑固ジジイの愚痴みたいになってしまった。何にしても、これは単に「私のポリシー」と言うだけである。何か正当な理由があるわけではない。が、とにかく LPGA には何でも良いから「公式チャンネル」を早く立ち上げてもらいたい。畑岡奈紗や笹生優花は勿論のこと、渋野日向子や勝みなみや「その他有望な選手が軒並み」皆んなして、米ツアーに参加するようになるのは時間の問題のように思えてならない。そうなる前に国内の体制を作り上げてしまわなければ、いずれ選手がどんどん抜けて行って「男子ツアーのような空洞化現象」が起きてくるのは避けられないと思うのだ。或いは、日本と韓国と中国それにタイやフィリピンとかと提携して、アジアンツアーと言う形で「米ツアーと肩を並べる賞金額」のサーキットを組む構想だって、出て来ておかしくないとは思う。いつまでも国内で「かわい子ちゃん」が人気を集める時代では無い。
・・・と、意味もなく熱弁を振るってしまった。まあ「私の女子ゴルフ愛」が爆発した、思って許していただきたい。さて話を変えて、今週はベテラン活躍の話題から行こう。
1、菊池絵里香の優勝!
国内最高賞金額のアースモンダミンカップは、ベテラン「菊池絵里香」の圧勝で終わった。初日からトップを譲らずワイヤー・トゥ・ワイヤーの20アンダーは立派なもんである。上田桃子のパナソニックオープン優勝で始まったベテランの逆襲が、笠りつ子のヨネックス優勝・青木瀬令奈の宮里藍サントリーレディース優勝と続き、ニチレイの申ジエと全美貞の激闘から今回菊池の4勝目へとつながった。実力は申し分ない。実際、選手のコメントを見ると、若手の台頭が時代の流れのように感じて「知らず知らずのうちに自制してしまった」というような意見が多く見られた。我々ファンも「もう若手の時代だ」と安易に考えていたのは事実である。それが上田の踏ん張りによって、その後のツアーの展開がどんどん変わっていったのは驚き以外の何者でもない。菊池は飛距離が平均233ヤードとやや飛ばない方だ。ただ、リカバリー率は6位、サンドセーブ率は11位、パー3の平均スコアが7位、3パットもダブルボギーも打たない順位でも、ツアーのトップ10に入る技術を持っているテクニシャンである。当然パーセーブ率も7位と高く、バーディー率だって13位と「意外とバーディーを取っている」のだ。「凄い選手」なのである。これを総合すると、派手さはないが実は「すごく強い」ゴルファーなのだ。その「技術が高い」菊池が、4日間の競技で圧倒的な勝利を飾ったというのは、「飛ばせばいい」という風潮に一矢を報いた良い試合だと思っている。アメリカの PGA ツアーを見ていると確かにデシャンボーやマキロイのように、圧倒的な飛距離で他の選手を捩じ伏せる痛快さは伝わってくる。だがそれが勝利につながるかというと、「そうでもない」から面白いのだ。やはり飛ばすだけではダメで、アイアンもアプローチもパットも「全部上手くなければ」勝てない、と言うのが最高峰のツアーたる所以なのである。事実、これからのツアーの流れは「飛ばし対テクニック」という、新しい見方で眺めるのがトレンドだと思っている。ちなみに私は「技術で飛距離の不足をカバーする選手」が好きである(仕方なく、だろ!)。
2、堀琴音の復活!
何と堀琴音が4位タイに入って賞金額1650万円を加算。来季シードも「ほぼ手中にしたか?」と嬉しいニュースが飛び込んできた。元々力はあるのだ。彼女の性格は今まで勝負に「ガツガツ」しすぎて空回りする嫌いがあったが、持球をドローからフェードに変えて「マネジメント」をするようになったのが大きい、と誰かが言っていた。私も持球がドロー一辺倒なのでどうしようかと思案していたが、どっちにしたって「飛距離は出ないし安定はしない」ヘナチョコ球なので、友人からは「好きにしたら?」と呆れられてしまった。まずは「しっかり当たる」スイングを身につけることだと反省しきりである。しかし、それにしても見事な復活劇だ。まだ若いし選手としても魅力があるから、黄金世代やプラチナ世代に負けずに「お姉さんパワー」を発揮してくれたら、ますますツアーが面白くなる、と応援している。私の一推し「三ヶ島かな」選手や「永井花奈」選手など、もっともっと活躍できる選手が「他にもいっぱいいる」ところが LPGA の魅力である。全美貞の活躍もあった。LPGA も個性的な選手が活躍する「多様性の時代」の象徴になれば、さらに大いに盛り上がるだろうと安心して見ている。それにはまず、堀琴音の1勝では無いだろうか(ちょっと手前味噌っぽい)。
3、リランキングの結果が注目の選手達
アースモンダミンカップを終えて2度目のリランキングが発表された。西村優菜がトップで1億6百万。笹生優花が2位で9千7百万。渡邉彩香、山下美夢有、西郷真央と続き、その次には「金澤志奈」が入った。太もも「やわやわ」の美女である(これは関係ないか)。今回注目なのは、8位の「田辺ひかり」が伸びて来たことか。それと16位の野澤真央、18位の植竹希望、21位の山城奈々、23位の林菜乃子あたりがステップアップからの昇格組だ。29位のセキ・ユウティンも注目である。可愛い顔が人気の中国選手だが、根が真面目で「ゴルフに真剣に向き合っている」のが頼もしく、私は応援している。賞金も1千6百万ほど稼いでいるので、来季はレギュラーツアーがほぼ約束されたと思う。日本と中国の架け橋のためにも、是非とも早いところ「1勝」をして欲しい。その他、ギリギリのところで頑張っているのが51位の「松森彩夏」だ。できたら来季は全試合出場してもらいだい選手の一人だが、こういう明るいキャラの美女が「派手なアクション」を見せて盛り上げてくれれば、ファンが更に増えることは間違いないであろう。その他にも80位の小野祐夢、86位の山内日菜子、110位の高橋恵など、私が応援している選手が何とか食いついているのは頼もしい。しかしリランキング表の118位カリス・ディビッドソンから最後の306位真鍋早彩まで、ズラっと「賞金0円」が続いているのは、確かに「プロの世界は厳しい」と言えども辛いものがある。勿論、ステップアップではそれなりに稼いでいるのだろうが、それでも諸経費を払ったら「大赤字」なのは間違いない。「実力」が全ての商売は辛いねぇ・・・。
さて、今週末はステップアップに似合わない「4日間試合のスカイレディース ABC 杯」が行われる。こちらは「 CS」 で優勝決定までバッチリ放送してくれるから安心だ。スカイチャンネルお得意の「全選手、ティーショット完全網羅」の放送は私の大好きな番組である。私はすでに全部の放送を予約録画した。LPGA も少しは「スカイ放送」を見習って欲しいものである。
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