師走ということで、私でもなにやら忙しい日々です。年内はこのまま、なにも書かずにいようかとも思いましたが、時折ブログを覗きにきてくださる方もおり、自分の覚えもあって、今年後半に読んだ本のことなど、書いてみようと思います。
青春デンデケデケデケ
青春デンデケデケデケ
芦原すなお著
(1991年 河出書房新社)
※この文庫本は、1992年に初版が河出書房新社から出版されたものです。
1991年に直木賞を受賞し、翌年映画化もされたこの本は、香川県の観音寺というところが舞台で、エレキギターに明け暮れる高校生たちの青春を描いたおはなしです。
この本のことは知っていたのですが、読んだことはなくて、でも、6月に芦原先生とおはなしする機会があって、すごくお優しい方でして、興味を覚えて読みました。
ほんとに、おもしろくて、一気に読んだ感じです。観音寺の情景と洋楽の英語の歌詞のコラボがいい。青春時代に、仲間と音楽に打ち込むのって、すっごく楽しいよねと、私も仲間と音楽に打ち込んだ青春がありましたので、うんうん、と思いながら、読みました。
死んだら何を書いてもいいわ
母・萩原葉子との百八十六日
萩原朔美著
(2008年 新潮社)
これは、以前ブログで書いたように、秋に萩原朔太郎のお孫さんの萩原朔美さんの講演を聞きましたので、お母様の葉子先生のことも、懐かしく思い、読みました。
朔美さんが葉子先生が亡くなる直前に同居をはじめたころからのいろいろや、葉子先生の思い出について、書かれています。
この本は、逆に、いろいろつらくて、なかなか読み進められませんでした。直前まで元気だったのに、急に寝たきりになるところなど、母のときのことを思い出し、泣きました。また、元気だったからこそ、わがままをして、母親につらくあたるところなど、自分にも思い当たるところがあり、苦笑いです。母のことは、特別だと思っていましたが、そういう親子の確執みたいなのは、世間では、わりとあるのかもしれない、と思いました。
人の生きること、死ぬことについて、考えさせられる本でした。