朝もやの立つ時間に
眠りから 覚めきらぬまま
ガラス戸越しに
庭木を眺めている
心身ともに無防備な状態で
浮遊する思考は
山を越え 海を越え
数万マイルの果てまでも
追いかけるのは
あなたの姿 あなたの声
何の答えを 聞きたいのか
何を 伝えたいのか
それすら 定かではないのに
夢うつつのわたしの心は
どんな時も あなたを
追いかけようとする
明るい日差しが さしこんで
現実に引き戻されるとき
胸の奥に 弱い痛みがあるけれど
夢幻の時空を彷徨う心は
忽(たちま)ち
消え去っている
ホトトギス
花言葉 永遠にあなたのもの、秘めた意志