おもむくままに・・・!

ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。

幻燈のように

2020-09-30 09:30:43 | Weblog







思い出を辿っていくと

思い出したくないことまでも

むしろ 大げさに 蘇ることがある




遠い過去は ともかく・・

昨日のことのように

過ぎてしまった あの時間




繰り返し 反芻したい

想いが宿る場面は

愛されていると 

信じられた瞬間のこと




それが どんなに

歪曲した 自分よがりの

記憶でしかなくても

懐かしさをもって




まるで 古式の幻燈のように

ゆっくりと

想いおこしてしまう




ひとは 自分勝手な

生き物でしかないと

思い知らせるように





受け止めたくない想いは

反芻することすら拒み

覚えておきたいことだけ

無意識に 選別作業を・・





過ぎていく時間が

愚か者と

嘲笑うのがみえる


(再掲)
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自分を生かせるために生きている

2020-09-29 05:18:17 | Weblog






言葉を紡いでいると

あなたの心の 

ちょっとしたほころびを

見つけてしまった




私の中の ほころびだらけの

つぎはぎだらけの 想いは 

とっくに自覚していたけれど

完璧に 優しくて思慮深いあなたに

ほころびなど あり得ないと

なぜか 思い込んでいたので

とても意外だった




そのほころびは きっと

周りを思いやりすぎて

どこかで 修復をやむなくされた

傷跡だと 思うのだけれど・・




人は だれかのために

生きているのではなく

自分を生かせるために生きているってことを

あなたと 語り合わねばと

その機会を狙っているってこと

心の角(すみ)に 止めておいてくれますか




午後のお茶の時間は

私を なぜか 優しくしています。

今日は・・・。


(再掲)
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苔草の名はしらない

2020-09-28 06:18:49 | Weblog






庭の片隅に 

身を寄せることを選んだ

苔草の名はしらない



小学生の夏休みに

山道に分け入って 

苔を竹篭に蒐集して回った

女の子は今



庭の片隅を眺めて

おとなになってしまったわが身を

悔やんでいる



ビロードのような

手触りに なぜか

涙をこぼしそうになったある日

最初の恋をなくしたこと



繰り返し 思い出す

その幻影は 

ひどく 心を責めるから・・



なくしてはいけないものは

その鋭敏にて 純粋な心

恋などではない

その 心根なのだと



細葉翁苔(ホソバオキナゴケ)

いいなあ!

繊細な その名を 唱えるように

呼んでみた



時間をかけて やっと

思い出した。

いいなあ!


(再掲)
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心の葛藤

2020-09-27 05:07:18 | Weblog







嵐は 予想だにしない猛威(もうい)をみせることもあり

警戒心を はぐらかすかのように

何事もなく 去って行くこともある




心の葛藤(かっとう)も 

いずれ一荒れするかも・・と

抑えきれない予感に 

おののく想いを 抱えて暮らせば・・




いつの間にか 満潮時が 干潮時に

景色を変えて・・ 

知らせなど来ないのに

新しい想いが 擡(もた)げてくる




内なる変化を 制し

他からの 変化の誘いを

無視することに忙しく・・ふと

気付いた時 無視してきた想いに

深く心を囚われていたりする




恋する心には 概(おおむ)ね

厳しい唐突な変化に もてあそばれて

人知れず苦しむ 疑心暗鬼(ぎしんあんき)の闇があり

その闇を かいくぐって

なお、気持ちを 維持できるのであれば

海山ものともせず 従う強さも持てる




潔(いさぎよ)き 生き方のレイアウトを

胸に秘めて うだうだと人の内なる翳(かげ)を

解き明かす 答えを望めば

いつの日か 崩れ去る想いを・・




望まざる生き方の 

轍(てつ)を踏むことを

胸に 刻む朝


(再掲)
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歴史書にのらない暮らし

2020-09-26 04:13:09 | Weblog






しっかり 握っていたはずの手が

するりと 外れて

たった 2~3メートル離れただけなのに

奈落に落ちていく瞬間のような

言い表せない空しさが らせん状に

心の中を 通り抜け

声にならない声を張り上げて

叫んでしまう




夢の中の 心象風景は

衝撃的すぎて つじつまが合わなくて

それでいて 昼間の心に

突き刺さったまま

何かに向かって 知らず知らずに

突進している 現(うつつ)のわたし




広げた 書物の古いページに

いつか 挟んで忘れていた

蓮華草の押し花を みつけて

急に蘇(よみがえ)った 青春の記憶をなぞることを

畏れて パタンと閉じた書物の

枯れた音




こうして 何かを求めて

何かを なくして

過ぎ去っていく 

歴史書にのらない暮らしを 

いとおしく思う


(再掲)
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紛れもなき秋空

2020-09-25 15:51:38 | Weblog






天空の分厚い雲を 射抜くようにして

すこし 陽射しが あるようなので


この空に 守られて

暮らしていると信じさせられて


蟻のような その日暮らしを 

延々と続けてきた




雲の切れ間から 差し込む陽射しを

待っていると 言わないのは何故だろう




あなたの言葉は 優しい響で

耳をくすぐり 心をあそばせ

疑問を投げかける言葉を 封じ込める




ひどく独断的(どくだんてき)で

人の心が傷つくことなど 意に介さずとばかりに

あなたの語る言葉や 手の力が 強くなり




傍若無人(ぼうじゃくぶじん)であれば・・

足音を忍ばせて

私は去ることを 知っていますか 




傍若無人(ぼうじゃくぶじん)は

受止める側の 誤解からではなく 

あなたを構成する

生い立ちや 経験や 学習からであり

あなたそのものなのだから 



私が 足音を忍ばせて去るのは

気付かなかった 自身を恥じるからだと・・




雲がなく 

青い空が 深く深く 遠くまで

紛れもなき 秋空が

明日は この街の上に 

広がっていますように


(再掲)
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寂しくなるプロローグのよう

2020-09-24 11:10:34 | Weblog






言葉足らずが 誤解を生み

言葉が過ぎれば 曲解がうまれ

言葉で 気持ちを伝え合うには

ほんとのところ どうすればいいのだろう




言葉の隙間に

思いをちりばめ

言葉で成り立つ 世界に住んで

言葉が 独り歩きし始める




置いてけぼりの 心は

どうやって 紡げばいいのだろう




一人じゃないのに

寂しい時は 

寂しいと 言ってもいいのだろうか




黙って見つめる 眼の中に

思いは 映っているだろうか




別れ際の またネ は

さらに 寂しくなるプロローグのようだ




どれだけの言葉を紡げば

心みたされる時を過ごせるのだろう 



夜の空を 見上げて

彷徨って

夢見る心を 

しあわせ と 言葉に換えて

寂しがりやを

隠そうとする


(再掲)
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心の自己治癒力を・・

2020-09-23 07:12:22 | Weblog







目が覚めて 

周りを見回しても

誰もいなくて

やっぱり一人かと

落胆を 朝一番に感じるのは

マイナスから始まる一日になる




マイナスから始まると

プラスに変えていく意気込みが

心の底で ひそかではあるが湧いてくる

一人を二人にする話ではない




目が覚めて 一番に わんと一声聞くと

今日も元気に 生きている

ワンが 二匹 わん わんで

元気をくれる

居てくれて ありがとう と

仕事に出かける支度の手に

力がこもる




ともあれ そろそろ

仕事にも新しい魅力がなくなって

習慣のように こなしてしまうことは

意欲の 対象ではなくなり

仕事など 投げ出して

何処かへ 逃避行してみたいと

危険な思いが 芽生えてくる




仕事が 人生の大半を占めていることへの

腹立たしいような 焦りが なぜか 

朝 目が覚めて 一人であることへの

落胆に似た 気持ちと重なって

メランコリックな 一週間が始まってしまう

わんこたちでは 救いようのない日もある




そんな時は

心の 自己治癒力を 培うために

旅仕度を はじめる

メランコリーに 蝕まれないために

支度が整えば

いつだって 一人旅に出かける

心の旅に タイムテーブルは ない。

永遠に 帰りたくない時もある


(再掲)
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秋の一日

2020-09-22 07:32:36 | Weblog






優しさと 厳しさと

合わせ持つ姿を見つめて

心を 平らかに時を過ごすとき




哀愁に満ちたこの世の

出来事を

からくも 受け止め

さらりと 流しさる気持ちの柔軟を




人とのかかわりの

ままならない 思いは

一度胸に抱き おおきな深呼吸と

ひとり言する癖の魔術で




いくつもの 行き止まりを

いつしか 昇華して

わたしに戻る

時として この逞しさよと

あきれるばかり





いくつもの 山や谷を

通り過ぎてなお

心が作り出す 幻影の存在を 

人として生まれた 代価のように

心やすく 受け止めて




人には 優しく

そして 自分には厳しく

仏間の母と対峙して

その教えの向こうに

普賢菩薩の守り本尊が

私の 生きてきたすべてを

見守っていると

感じた秋の一日

彼岸会


(再掲)
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母の手編みのベスト

2020-09-21 07:55:36 | Weblog






読みさしの本を

脇机に 重ねて

今夜は 読むぞ と

入れたての珈琲の

かおり漂う時間の贅沢をたのしみ




手にした本のページは

一向に先へ進まないけれど

本に向かうこの時間の

自分のことが好きで




ページの間から

青春の声が聞こえてくるから

いつになく若やいだ気分になり




世の中の 闇や苦難の事など

気にする事のなかった頃

夢だけは 次々とくり広げられた

あの頃の世界に もぐりこむ




ひたすら本を読む

私の姿を 確認するかのように

時々 顔を上げて

声かけもせず

また、手元の編み棒を動かしていた母




翌朝には 

私の好きな赤色のベストが

出来上がっていて

私は プリンセスになった様な

満ち足りた気持ちで

鏡の前で ポーズをとった





夕暮れの田畑の間の細道を

思い浮かぶ 好きなページを

暗唱しながら ゆっくりと

物思いながら 歩く時間が

好きだった少女の私は

母の手編みのベストを

ブラウスの上に重ね着していた





夕暮れの 肌寒さは

感じないで

ススキの白い穂と

迫り来る夕闇と

白いブラウスに 赤いベストの少女は

私から離れて

一枚の絵になって いま

鮮やかに 此処(胸)にある。

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月の明かりの 漏らした涙

2020-09-20 07:16:49 | Weblog






夜風が時を急かせる夜は

すこし肌寒い肩を 背後から

すっぽりと 抱いて

かつて話せなかったことなどを

話し続けよう



月の明かりの 漏らした涙を

指先で おさえて

心の中を見せない強がりが

愛おしさを さそうから



その夜の物語は 尽きたとしても

東の空の 白むまで

肌を寄せ合っていよう



たとえ 明日へと物語が

続かない

二人であろうと

その夜 世界が終わろうと


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この倦怠感

2020-09-19 07:59:02 | Weblog







そのときが 来たら

精一杯の駆け足で おいかけて

まといつくつもりだけれど

今じゃない・・と

まだ もっと先だ・・と



いわれてみれば

なんとなく この情勢から

理解できるのだけれど

今じゃなければ だめなことも 

たくさんあるのだから



常識の 不文律のなかで

がんじがらめな 暮らしを続けると

だれだって 謀反をおこしたくなるのだから

ただしく 生きるってことの

むつかしさ たくさん抱えて



目をつむって

静かにしているしかない

・・・のですね



コロナ 疲れとよぶべきでしょう

この倦怠感・・



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何から逃げているのか・・

2020-09-18 07:05:00 | Weblog







うとうと と
居眠りして
午後の怠惰を やりすごし
大切なことを
先送り して


何から 逃げているのか


仕事以外に
何の課題が 残っているのか


一番の 良策は
真実と 向き合わないことなのか


素直に 生きたいと
望むだけなのに
それを 阻止しようとする
課題が 多すぎる


一番の 課題を生み出しているのは
自身の 心の中の
わだかまりの存在 


そこから離れて
一人静かに
沈黙の時間に潜り込む


時が 流れても


やはり 逃げている

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老いていく・・

2020-09-17 06:17:23 | Weblog







あのとき 確かに 夢中になれた

あのとき ほんとの涙がこぼれた

あのとき 心の底から笑うこともできた




いま ぬるま湯のような 平穏

いま うるうるしても 泣きはしない

いま 首から上で わらっている



あの時の 情熱

あの時の 感慨

あの時の 傾倒



どこへ 行った・・



わたしは 確実に 老いている

人は 指先から 老いていく

人は 足先から 老いていく



わたしは 心から老いていくようだ


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いま  上っている・・

2020-09-16 06:25:04 | Weblog






蹴上がりの 低い階段が
目の前に 続いている

どこへ 行き着くのか
知らない


ただ、 黙々と
上っていく


誰かが 
踏み外したかもしれないのに
どこにも 危険の立て札はない


遠くに いざなう様な
音色が 聴こえてきて


私は いま 
上っている と
知らされる


その 先の天辺で
手を差し出して
待っている人


待っている人を
信じている


ただ、
蹴上がりの低い階段なのに
その 長さは 
半端なものではない。


躊躇いが
時に 足を引きとめ
見えない天辺を
見ようとする。


人生という長い階段で。

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