ゆったりと、流れのままに、拾いもしない、捨てもしない・・・。 おもむくままに・・・そして私がいる。
言葉の中に
丸い言葉 と
角のある言葉 があり
心にも 丸い心と
角のある 心がある
まるい心の人に 出会えた日は
まるい 心が 伝わって
やさしい 気持ちになる
まるい心の人とだけ
出会うように
何か システムを構築できないかと
考えてしまう
そんな 世の中だったら良いのにと
空想する
それは 決まって 角のある言葉に
傷つけられた あと
しばらく
どうして、 なぜ、と
自問自答 を 繰りかえし
逃げだしたくなっている時だ
そんなに 敏感では
生きづらい でしょうと
人は 言う。
せめて 自分だけは
誰かの 心を
逆撫で することは無いように
生きていたいと思う。
思い出せないくらい
遠い昔に
背を向けて
去った人の 縛りが
私を ささえていた
それに 気づいた日
新しい 思いへのスタートの
日になった。
夢の中で 逃げても逃げても
追いかけられて
足を捕まれそうになる
あの 恐怖
現実の世界では
折に触れ トラウマとなって
縛られていた
不信感と
繰り返す 嫌悪
それは 無関係な人に向かって
さえ
諸刃の刃となって 拒否し
自分を 否定する
愛に 飢えた獣でありながら
取り澄ました 人間の皮を
被って 自然を 装い続けた
賛辞を 受け止めることなく
罠と 理解した。
あの 遠い日
傷ついた心を
素直に 認めることを拒んだ
代償を 払い続けていたのだ
私は 気づいた日に
新しく 蘇生した
蘇生した私を
受け止めてくれる 人に
出会いたいと
切実に 思い始めている。
いろんなことが
とりまく日常で 発生し
決断を 迫られるとき
一番ほしいと思うもの
冷静 沈着な 判断
グローバルな 視野
そして やさしい
思いやり
人生で 躓く時
浅い経験 からの
早まった 決意
望んでいることへの
分別
変えてはならない
摂理
取り巻く環境での
不協和音
向かうところが
自分自身にとって
居心地のよい環境かどうかの
相克
進み始める前に
できることの 数々
これら すべてが
私を つくり上げていく
ひとつ 前に進むために
行づりの知人たちと
しばしの 談笑
笑顔で別れたけれど
何を話したのかさえ 思い出せない
どうでも良いことに
相槌をうち 互いの理解者のように
語りあうのに
その人の 思いに
何の興味も持てないことを
気づかれないように
笑顔で 話す。
私は 偽善者だと 思う
そう思うけれど
この 接し方を
やめることが できない。
生きていく上での
潤滑油 だと
心が 嘯いている
同じ空気を 吸っている
それだけで
なんとなく 心が落ち着く・・
そんな風に
恋のはじめを告げる友に
羨望の心を 気づかれないように
話をそらしたりする
爪の形が 好きなの
指の長さが 爪の形ととても
しっくり合ってるし
その指が ページをめくる仕草が
目に焼き付いてる
恋のはじめは
いつも その人の 本質や
暮らし向きや 志向や
性格など 関係なく
些細なことから 始まることを
そして それが大きな誤算であることに
気づくのは
気持ちが 引き返せないところまで
行きついた頃だということを
友は 知らない
わたしも なおさらに
知りえない 年頃だった
打ち明け話をすることが
恋ごころに 新たな火をつける
相乗効果があることを
誰が 気づくだろう
青春は 火だるまになって
苦しむことも 厭わない
無限の力を秘めた 年頃であった
邪心のなさが
力そのものなのだ
あの頃 それを
ほんとの恋 と名付けた
しずかに 寄り添って
空気みたいに
存在感のない 人
語りかければ 目線で
返事をして
かすかな 微笑を
応諾の 合図とする 人
人ごみの中には 入りたがらず
数歩あとを 遅れることなく
ついてあるく
別れる時は
少し 小首を傾けて
軽いお辞儀を する
大きな声では 笑わず
大きな声で 呼ぶことも無く
手を 小さく 振って
しずかに
しずしずと 去っていく
まるで 皇族の人の
所作 を まねているような
おとなしい人
なにを 考えているのか
わからないけれど
敵では 無いのだと
体全体で 表現している
そんな 人に なりたいと
思った 五月の午後。
やさしい言葉の
隠れた こころを
覗き見して
うなずいて
厳しい言葉の裏側の
ほんわかした
思いやりを
垣間見て
つないだ手を
振りほどく しぐさは
拒絶の 現れではなく
もっと しっかり
捉まえて という
信号であったり
さよなら というと
聞こえない振りで
そっぽをむいている目が
潤んでいたり
わたしは私 というのに
いつも なにかに
縛られて 不自由な気持ちが
居心地よかったり
あすは どんな 不協和音が
心の上に 居座るのか
計り知れない
この生き方が
私の 生き方 と
顔を あげて きっぱり言うのに
すぐ下を むいて
・・・かなと
訊いてくる 心の中のわたし
電話がなると
それは 新しい時間へのスタート
古い洋服を脱ぎ捨てて
新しい ストッキング
とっておきの お出かけ服
髪に お気に入りの
パールの髪飾りを
心は すでに
表の通りを横切って
街灯のともる 舗道を駆け抜け
角を曲がった カフェテラスの中
モンステラの鉢のむこう
息せききって たどりついた背中に
背後から大きな手が
早かったねと そっとたたく
電話が鳴ると
いつも始まる
新しい時間のスタート
夢想の世界に 彷徨い出る合図
それ以上は 進展しない
アバンチュールのタイムテーブル
そんな時
ドアをノックする音がしただけで
早鐘のように 鼓動が高まり
現実の自分の姿を わすれて
恋する女の顔で
ドアを開けそうになる
ドアの外には
配送品をかかえた 男の人
無残にも 打ち砕かれた
仮想空間
何かにつけて 怠惰になる
暑いといえば
一言だけれど
それだけではない なにか
自分を 許そうとしている
甘やかそうとしている
そんな中 旅行の話がでて
シンガポール 行きが
まとまった
怠惰を 忘れて
昂ぶっている
なんと 単純な
自己中心的な
そう思い始めると
小声になる
小声で 計画を練る
秘密のにおいが し始める
これで 数ヶ月は
退屈で死にそうなどと
言わなくて すむ
何か忘れているようで
おちつかなくて
うろうろと
歩き回って
足元の 石ころをけったり
そんなに親しくない人に
丁寧に
挨拶してみたり
公園の子供に
笑顔で 声かけたりして
いい人の振り
その後 また
小石を蹴って
それから
用も無いのに
通りすがりの コンビニに立ち寄り
仕方が無いから
ガムを 買ったり
挙動不審者となった日
寂しいわけではない と
つぶやいた
独り言
口を閉ざして
気持ちを 伝えるのを
ためらう人よ
いつまでも
待つわけではないし
気持ちは いつも
ところ定めず
動き回るのだから
タイミングよく
あなたの気持ちと
適合する 瞬間など
めったに
無いことなのだから
動き回る 気持ちの中に
ぐさりと
楔を 打ち込むような
激しさを
見せてください
時間がたてば
その分だけ 引き寄せられるような
そんな 思い入れを
見せてください
気持ちは 不安定で
その場その場で
様変わりするのを 理解して
どこかへ 彷徨って
しまっても
ふと思い出して
後悔しながら 戻れるほどの
深い愛で
引き止めて ください
自分勝手では
いけませんか
夜更かしの後の日
朝は そこそこに目覚め
何か 充実したような気分で
手当たり次第 取り掛かり
昼ごろには
途方もなく 眠気に襲われて
それを
吹き飛ばすような
イベントもないので
一気に 怠惰な時間に
もぐりこみ
夢想の世界に あそぶ
時間泥棒のわたしは
盗んだ時間を
もっとも 有意義に
すごそうと
ダウンロードした
電子書籍の 読みかけの
ページを繰り
現実の 世界から
逃避する
今日も いっぱい
満ち足りた 一日になりそうだ
移り気だと 言われながら
愛されつづける 紫陽花
雨の中で出会うと
その姿は
あでやかで 媚びている
誰に媚びようとするのか
その姿態
陽ざしの中で 出会った時は
どこかしら 楚々として
冷たささえ 感じられる
誰を 遠ざけようとするのか
その佇まい
愛は 沢山もっているから
どんな 仕打ちにも
打ちのめされることは 無いのだね
傷つくことを 恐れないのだね
雨の中の
紫陽花 に なりたい
雨 です。
今日は 雨です。
屋根が 泣いています。
花たちが 泣いています。
ツバメだけが
元気に 飛んでいます。
忙しいのでしょう。
雨だからって 休めないのでしょう。
雨です。
子らの声が
傘の下から 飛び交います。
ヤンチャ坊主も
雨は 嫌いではなさそうです。
それなりに 雨を
楽しんでいます。
でも
晴れたほうが もっと
よいことが 沢山
やってきます。
夜まで
雨でしょう。
少し 歩けば
汗ばむ ので
木蔭のある 歩道は
砂漠の オアシス
こころ急く ときは
車で 通り過ぎて
気づかないけれど
歩いてみると
歩道の傍の 店舗が
水遣りを 怠らないのか
可憐な 四季の花の花壇が
気持ちを 和らげてくれる
思いやりは
気まぐれでは 出来ない
毎日の たゆまない
心遣いが
偲ばれる
此処にも 暮らしがある
だれか 一人のためではなく
自分だけのためでもない
思いやりが そこ ここに
あふれた街なのに
時々 一人で生きているような
気持ちで いるのは
こんな 無償の行為を
ひそかに 続けている人に
無礼なことだと
反省することしきりな
初夏の ひと時