26日のドラフト会議で巨人から外れ1位で指名された亜大・平内(へいない)龍太投手(4年)。即戦力の期待がかかる一方で3月に手術した右肘を不安視する声もあるが、担当の脇谷亮太スカウト(39)が太鼓判を押す。 運命のドラフトから一夜明けた27日、平内は東洋大戦(神宮)に先発。5安打1失点の完投勝利に「全体的に安定していいテンポで投げられた」と笑顔を見せた。前夜は「特に変わったこともなく、ぐっすり眠れました」。友人らからLINEに100件ほど祝福が届いたが、「今日と明日の2試合が終わるまでは返さないと決めています」ときっぱり語った。3月に右肘のクリーニング手術を受けたが、この日も最速152キロを計測。巨人のスカウト陣は「無事に入ってきてくれ」と祈るような思いだろう。2016年の吉川尚、17年の鍬原、昨年の堀田と近年のドラフト1位の選手は入団後に故障が判明。責任問題に発展している。気になる平内の状態について、「コロナ禍の影響で手術直後の様子をつぶさに見られたわけではないですが、復帰後の実戦で以前と変わらないどころか、それ以上の姿で投げられていたことが1位候補として推すうえで大きかった」と請け負うのは脇谷スカウトだ。18年限りでユニホームを脱いだ元内野手は、スカウト転身2年目で初めてドラ1を担当。本番直前のスカウト会議で編成トップを兼ねる原監督に平内をプレゼンする際には、緊張の余り「反応を見るとしゃべれなくなりそう」と指揮官の顔を正視できなかったという。縁が結ばれた今、改めて「練習も含めれば、今年だけで15回以上は彼の投球を見てきた。最終学年の秋に力を伸ばしていることも好材料。あの真っすぐとフォークはそうそう打てない。今のチームの救援陣にあまりいないタイプ。あくまで個人的な見方ですけど、ゆくゆくは球界を代表するような抑えになってくれたら」と魅力を力説する。自らの目で状態は確認したものの、この時期に一番の心配はやはりケガだ。この日もスタンドから金の卵の力投を見守りながら、「今の時期は夕方には寒くなりますし、手術明けだけにやっぱり体は心配ですよ。ケガなくリーグ戦を終えてくれればと祈るような…。多分、選手の親ってこんな気分なのかもしれませんね」とぽつり。年明けの新人合同自主トレで、元気に投げる姿を見せてほしいものだ。※引用しました!