昨夜から息子が「泊まりに」来ている。
独り暮らしを始めて半年。今日明日は都心で研究会の発表があるのだそうな。
うちから向かったほうが近くて楽だから泊めて欲しい、とLineで連絡があった。
食事の世話を頼むのは悪いと思ったらしく、昨夜も今晩も「食べてきた」と言う。
うちから向かったほうが近くて楽だから泊めて欲しい、とLineで連絡があった。
食事の世話を頼むのは悪いと思ったらしく、昨夜も今晩も「食べてきた」と言う。
彼の私たちへの距離感は少し遠めなのかもしれない。
まぁ、「当然オレの食べるもの作ってるよね」という態度は嫌だけれど、変に遠慮されるのも気持ち悪く感じる。
ふと私の子どものころの体験を思い出す。
私と年子の姉が4歳、5歳の時にやってきた義母(継母)が、祖母や私たちが冷蔵庫の中のものを勝手に飲食するのを嫌がっていたのだ。
うちは塩と米以外を扱う商店を営んでいた。
義母がやってきた当初、祖母は祖父が一代で興したこの店を守ろうと必死だったと思う。
お店のものを軽々しく消費しないという信条を大切にしていた。
きっかり朝6時に店を開け、店前を掃き清めてた。人通りが絶えても、深夜までお店を閉めようとしなかった。
多少頑固でも、さほど気性がキツイわけではなかった祖母だが、後妻が気に入らなかったか、アメリカに留学したことがあるとの触れ込みの義母の振るまいが嫌だったのか分からない。
切り詰め型の祖母と真逆の浪費家的な傾向の強い義母。
店の商品を家族の夕食にしたらいけない、いわば「大きな冷蔵庫」を義母の自由にさせない、どころか外へ買いに行くのも店の人間として許せなかったようだ。矛盾した主張の祖母に対して、義母も頑なになるのは当然かもしれない。私たちも勝手に義母の買ってきた食材を食べてはいけないことになってた。たとえ弟が自由に食べてたとしても。
こういう「育ち」が、なんだか変に影響しちゃったのではないかと思ってしまう。
「母」という存在を、どこか遠いものと思う私。
母はないものと自分を憐れんでいたけれど、大人になり、結婚して、
姑という母を得た。姑 とことも、特に義母のことも含めたくさん話をした。
会社でも、友達のように会話してくれる女性先輩社員に恵まれた。
子どもを得て、義母に許しを乞い、世話をしてくれたことに感謝し、話せるようになった。
まぁ、「当然オレの食べるもの作ってるよね」という態度は嫌だけれど、変に遠慮されるのも気持ち悪く感じる。
ふと私の子どものころの体験を思い出す。
私と年子の姉が4歳、5歳の時にやってきた義母(継母)が、祖母や私たちが冷蔵庫の中のものを勝手に飲食するのを嫌がっていたのだ。
うちは塩と米以外を扱う商店を営んでいた。
義母がやってきた当初、祖母は祖父が一代で興したこの店を守ろうと必死だったと思う。
お店のものを軽々しく消費しないという信条を大切にしていた。
きっかり朝6時に店を開け、店前を掃き清めてた。人通りが絶えても、深夜までお店を閉めようとしなかった。
多少頑固でも、さほど気性がキツイわけではなかった祖母だが、後妻が気に入らなかったか、アメリカに留学したことがあるとの触れ込みの義母の振るまいが嫌だったのか分からない。
切り詰め型の祖母と真逆の浪費家的な傾向の強い義母。
店の商品を家族の夕食にしたらいけない、いわば「大きな冷蔵庫」を義母の自由にさせない、どころか外へ買いに行くのも店の人間として許せなかったようだ。矛盾した主張の祖母に対して、義母も頑なになるのは当然かもしれない。私たちも勝手に義母の買ってきた食材を食べてはいけないことになってた。たとえ弟が自由に食べてたとしても。
こういう「育ち」が、なんだか変に影響しちゃったのではないかと思ってしまう。
「母」という存在を、どこか遠いものと思う私。
母はないものと自分を憐れんでいたけれど、大人になり、結婚して、
姑という母を得た。姑 とことも、特に義母のことも含めたくさん話をした。
会社でも、友達のように会話してくれる女性先輩社員に恵まれた。
子どもを得て、義母に許しを乞い、世話をしてくれたことに感謝し、話せるようになった。
祖母が亡くなって数日して生まれた息子は、ひょっとしたら祖母の生まれ変わりなのかもしれないとも思う。
思えば、私たちを生んでくれた母が居なくなってからは祖母が面倒を見てくれた。銭湯に連れて行ってくれて、お風呂に入る際のあれこれ、アカスリの仕方を教えてくれたのは祖母だった。
父には尋ねられない生母のことも、祖母の生家の話、戦争の時の話、私は祖母の話が大好きだったのだ。
ただ、母、という強大な存在は、私の中にはない。
母が私を縛らなかったように、私も息子に「私の言う通りにしなさい」とは言えないのだが、幼かった私のように、もしかしたら、それゆえに息子も寂しさを感じる時があるのかもしれない。
でもそれは「自由である」ってことだと、今はそう思える。
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