「ひまわり」1970年(日本公開)
監督 ヴィットリオ・デ・シーカ
音楽 ヘンリー・マンシーニ
出演 マルチェロ・マストロヤンニ ソフィア・ローレン リュドミラ・サベーリエワ
時代背景
「ひまわり」が制作された1970年は、第二次世界大戦後の東西冷戦構造の緊張が緩和されたデタント時代。当時、西側の映画がソビエト連邦で撮影されることはなかった。
ひまわり(ロシアの国花)畑の撮影はウクライナ(ソビエト連邦)のキエフ
から南へ500キロほど離れたへルソン州で撮影された。
映画の時代背景は、第二次世界大戦の東部戦線(1941〜43年)。ナチスドイツとベルリン・ローマ枢軸の同盟を結んだムッソリーニのイタリアファシスト政権は、ドイツのソ連侵攻に連繋してウクライナ方面(東部戦線)に侵攻した。後半、戦闘は冬将軍とイタリア軍の脆弱な兵器でソ連の反撃にあい地獄の戦場と呼ばれた。
あらすじ(ネット記事参照)
『第二次世界大戦下のイタリア。ジョバンナ(ソフィア・ローレン)とアントニオ(マルチェロ・マストロヤンニ)は、美しいナポリの海岸で恋におち結婚する。その後、アントニオは地獄の東部戦線に送られ行方不明になってしまうが、ジョバンナは何年経っても戻らない夫のことを生きていると信じて疑わな い。毎日毎日出征を見送った駅で帰りを待っていた。終戦後、手がかりもないままアントニオを探しに単身ソ連へ渡るジョバンナ。しかし、広大なひまわり畑の果てに待っていたのは、少女のように可憐なロシア人女性マーシャ(リュドミラ・サベーリエワ)と結婚し、子供にも恵まれた幸せなアントニオの姿だった。すべてを察したジョバンナは、傷心のまま1人イタリアへ帰る。心にぽっかり穴が空いてしまった日々を送るジョバンナ。そんな時、突然アントニオが彼女の元を訪れる。しかし、ジョバンナにも新しい夫との間に子供がおり、アントニオはお互いにどうにもならないことをさとり、ソ連に戻ることを決心する。ジョバンナはかつて出征で見送った時と同じホームで再び彼を見送った。』
半世紀以上前の映画で、
何度も観て、
あらすじも頭に入っているのに、
観るたびに心の奥底から湧き上がる感情を抑えることができない。
見渡す限り
風に揺れる
ひまわり畑の
下には
たくさんの人々の血が
染み込んでいる
美術史コラムを載せています
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