『思わず泣けるいい話』 小さな親切運動本部編 (河出書房新社）

小さな親切はがきキャンペーンに寄せられた「いい話」が一冊にまとめられたもの。

旅先の合間に読むのに丁度いい短文集でした。

世の中にはいろいろな事が起きて暗いニュースも多いですが、この本を読むと小さな善意が一人一人を明るくしてくれているのだと、こちらも明るい気持ちになります。

良い話がいっぱいで心が温かくなり、笑顔ももらえます。

優しさ、思いやりにあふれた本。

例えば耳が聞こえない人が電車のトラブルで周囲のざわつきを感じ不安に思っている時、駅員さんの親切な対応に「耳は聞こえないけど、心の声は聴こえたよ」と感謝の言葉がさらりと出てくるのはその方の優しさも溢れていると思いました。

見知らぬ人にスカートの裾のほつれや、ファスナーの閉め忘れを教えてあげることは意外と言いにくいものですが、さらりと教えてくれて縫ってくれたエピソードから、それ以来小さな面倒はすぐに片付けるよう心掛けていると、その後のその人の生き方にも影響を与えていることなど感謝の言葉が印象的でした。

心が温まる本っていいですね。