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6日は午前5時に宿を出発。国道169号を川上村に向かって走る。祖母峠トンネルを出るとすぐ左に入る道があり、延々と山道を走って大台ケ原の登山口に向かう。途中で夜が明け、今日も快晴の素晴らしい天気だ。駐車場に車を停め、トイレを済ませて歩き始める。最初は標高1625㍍(携帯高度計による)を等高線沿いに歩く道。よく整備されていて「登山」いう感じがしない。30分過ぎたあたりから登りになり、一応峠らしいところに出る。そこから左に曲がって、木でつくられた階段を登っていくと、大台ケ原の最高峰である日出山(1690㍍)に着く。深田久弥の『日本百名山』では秀山となっていた。山頂からは熊野灘方面が見える。天候によっては南アルプスや富士山も見えるそうだが、春はカスミがかかっていて熊野灘あたりもぼんやりとしか見えない。山頂には、この山が年間4,800㍉も雨の降る豪雨の山であることの説明版が立っていたが、快晴の中この山頂に立つことのできた幸いを感じた。
先の峠部分で1回目の朝食。宿から作ってもらったおにぎりをほうばる。食事を済ませ、東大台の周遊コースに向かう。すっかり階段に覆われた登山道を登って行くと正木峠(ピークが峠というのもなんだか変)登る途中に鹿の食害についての説明があった。灌木類も鹿の届く範囲には枝がなく、ミヤコザサも鹿に食われるので背が低いということだ。少し下れば正木が原。しばしば大台ケ原を紹介する写真に出てくるあの場所である。説明を読むとかつて針葉樹が生い茂っていたらしいが、伊勢湾台風などによってなぎ倒され、植生が回復しないで今の姿になったらしい。鹿の個体数の増加も影響していると書いていた。鹿の食害を防ぐために網で囲って植樹を行い、森林の回復をめざしているとのことだった。
正木が原
正木が原を過ぎて、道は標高1500㍍台後半から、1600㍍台前半を上がったり下ったりしていく。途中牛ヶ原というところには大きな神武天皇の像が立っていたが、「何で?」という感じだった。さらに30分ほど歩くと、大蛇への分岐。300㍍下って行くと大蛇という断崖絶壁に出た。遠く、昨日歩いた大峰の山々が見える。
大蛇で
分岐に戻り小休止して歩き始める。一気に標高差200㍍を下り、シオカラ谷へ降りる。シオカラ谷にはつり橋がかかっている。橋を渡ってからは下った分を一気に登ると駐車場の前に飛び出す。ビジターセンターを訪ね。上北山村直営の売店でお土産を買って、早お昼でソバを食べたが、東北人の我々にはソバのタレが薄くて美味しいとは思えなかった。
車に乗り込んで、川上村に行き道の駅でさらに土産物を買い明日香村をめざす。明日香村には早く着いたので、石舞台古墳を見学して予約しておいた民宿に行ったが、正式には4時のチェックインなので、すぐ近くの岡寺を見学に行った。歴史探訪の話は、4日目とあわせて書きたい。
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